log 2007. August.

フェムトセカンド

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下に降りるほど古くなります。

■2007/8/31 金曜日

メモ

読んだ本***
なし

観た映画・行った展示会***
8/19 ダイ・ハード4.0

■2007/8/30 木曜日

もーしんどいんですけど

読書部の合宿に参戦するため現在移動中。合宿は昨日から始まっているのだが、昨日は予定が入って初日からの参加は断念した。今日は始発で家をでるはずが出発したのが午後二時。起きられなかった。もう疲れが溜り過ぎていて意志の力ではどうにもあらがえない。体調も崩し気味で風邪の症状がでたり消えたりしている。

おとといだと思っていた廣中先生の研究会が実は昨日で、それで予定が崩れた。おとといは統合脳でお会いした東大の渡辺先生に研究室に呼んでいただいた。なんとカルテク(カリフォルニア工科大学)の金井さんと一緒に僕の研究テーマに関して議論することができた!前回の日記でブログにリンクを張った方である。明確な結論は出なかったが、有意義な議論だった。その場には以前茂木研に見学に来た田島くんも来ていて、その偶然にも驚いた。

いまは研究が新しい道に進めそうでやる気にあふれている。だからバリバリやりたいのだが、体がついてこない。旅に次ぐ旅のロード生活を強いられて二ヶ月半。特に密度が上がったのがここ一ヶ月。茂木さんをみていると、もう何年もそんな生活をしているように見えるのに、衰えが感じらるない。タフだなあ。見習いたい。

■2007/8/28 火曜日

息が切れても止まるな

携帯が無事に戻ってきた。ので、普通に使えます。

6月のラスベガスのASSCからはじまって、7月は札幌の神経精神薬理学会と理研サマープログラム、8月はボーイスカウトの夏期野営、札幌の統合脳、旭川の基底核研究会、とあちこち行きまくった二ヶ月半であった。明日から群馬県の嬬恋村にある鹿沢というところに読書部の合宿に行ってきます。東工大の合宿所 なにげに嬬恋村ってボーイスカウトのキャンプで以前行ったことのあるところじゃないか。その読書部合宿で出張に次ぐ出張も一応終結だろうか。でも実は9月の後半(23,24)に直島に行く予定だったりするけど。あ、10月は新潟に行って、11月はサンディエゴに行くんだった。きっと12月は何にもないよね!?と思いつつ、そのころは目の色変えて修論に取り組んでいることでしょう。

そんなわけであちこち飛び回っているので膨大な旅費がかかっている気がする。気がするというか本当にかかっている。飛行機代、宿代、食事代。もはや月にいくら使ったか把握できなくなってしまっている。息子の浪費っぷりを許容してくれている両親に感謝します。

ASSCに行ったときからずっと思っていたことは「もっと真剣に意識の問題を考えなければならない」ということ。そして最近脳科学関係の人のブログを読んでいてその思いは日に日に強まっている。
金井さんのブログ
吉田さんのブログ
こういうのを読んでいるとこんなにも真剣に意識の問題を考えている人たちがいるのかという感銘を受ける。オレがこの日記に書けることはせいぜい自炊しましたーとかどこそこ行ってきましたーとかそんな他愛もないことばっかりで、論文のことなんか触れもしない。そもそもオレはそんな強度で意識の問題についてあるいは自分の研究テーマについて考えているだろうか?自分はまだまだ本気になっていないのではないか。そう思う。もっと本気にならなければならない。今の自分はただの「生意気なガキ(24才なのに)」なのである。中身もないのに悪口は一人前というサイコーにかっこ悪い部類の一人。

あちこち行って、たくさんの発表を聞き、たくさんの人とコミュニケーションをとる中で、研究を進めていけそうな予感がしている。パズルのピースがすこしずつ揃ってきている。全体の絵を描くにはまだ到底足りないが、全体の中の一部のモチーフを構成できそうなピースが揃ってきたのではないか。まだそのモチーフとモチーフを繋げられるようなピースはないがそれでも絵の一部が見えるというのは嬉しいことだ。ひとつのピースを見ても何の絵かさっぱりわからないんだから。

今日は慈恵医大に行く。札幌で会った廣中先生に誘っていただいた精神行動薬理学に関する研究会に参加する。

■2007/8/26 日曜日

お知らせ

北海道から菊名に帰宅しました。ふう。北海道に携帯電話を忘れてきたので数日間は携帯がつながりません。ご用の方はメールでお願いします。

野澤真一にメールを送る

■2007/8/24 金曜日

札幌グルメ三件

スープカレー 花車
http://www.kita-nikkan.co.jp/curry/curry_070202.htm

ラーメン いろり
http://www.rakuten.co.jp/raumen/550496/550498/545220/

回転寿司 遊ぎり寿し
http://www.welcome.city.sapporo.jp/food/fish2/index.html

前半の学会終了。自分にとって今回北海道に来たのは後半の学会が目当てだったので、前半の学会はかるーい気持ちで参加したのだけど、それでも収穫があるものなんだなーと思った。基本的に日本語なんだけど、今日のシンポジウムは英語で、あんましよくわからんかった。理研サマープログラムで英語漬けの毎日を送っていたので、あれでどうもオレの脳の英語野(そんなものはない)の配線がショートしたらしい。まあでもひとつの収穫としては、思った以上に大脳基底核と意志決定の問題を扱っている人が多いということ。

明日は旭川に移動します。

■2007/8/23 木曜日

また札幌に行きます

先月も札幌に行ったわけだけど、今月もまた札幌に行きます。ただいま羽田空港へ移動中。午前五時半。先月もこの時間で、飛行機の搭乗手続きに間に合わないんじゃないかとひどく慌てたけれど、大丈夫だったので今回も大丈夫でしょう。

菊名に住んでいて嬉しいのは、飛行機や新幹線の便がいいことである。羽田には横浜に出て京急に乗ればいいし、成田も実家から行くより楽。新幹線は菊名の隣の新横浜に停まるから京都とか行くのは楽。新幹線降りて一駅で家に着くんだから旅で疲れた体に優しい。

昨日は用もないのにCSLに行った。読書部合宿で担当する章の発表用スライド作りをする。が、どうもCSLでは能率が上がらず、一時間半ほどの滞在で辞す。CSLから駅に歩きながら、これでは物足りないと思い、タリーズ(喫茶店)に入る。そこでの二、三時間は作業に没入できてはかどる。

最近は英語を読むときに、「そうか、これを表現するときはこういう英語を書くのか」とか「こういう書きかたをしてもいいのか」とか思いながら読むようになって、そういう発見があって楽しい。いままでは英語を読むことに気をとられすぎていて、自分でこれを書くとしたら?という視点は持てずにいた。

さて、札幌は涼しいであろうか。札幌に二泊し、旭川に一泊する。学会のはしごである。いい加減、腰を落ち着けて論文を読み、実験のパラダイムを考えないと。電車のなかでぼんやり考えるのでは限界がある。それ以外できない状態に自らを置き、高い集中力で考えなければならない。

眠くて頭がぼーっとする。じき、羽田に着く。

■2007/8/20 月曜日

つかの間の息抜き

東大本郷に向かって移動中。Memory+というワークショップに赴く。会社の仕事をしようと実家に戻って来たのだが、茂木さんがおもしろいとメールを流したので行ってみることに。一時から始まるのにすでに三時近い。やはり朝起きられん。

昨日はもやしとキャベツのみそ汁を作り、洗濯をし、輪講の準備をして、ホットプレートで焼き肉をして、それから渋谷に出て映画、ダイ・ハード4.0をみた。後半はすごく夏休みらしい一日を過ごせて気が晴れた。前半にやった家事も久々だったのでよい気分転換になった。

木曜日にまた札幌に飛ぶのでそれまでに出来る限りのことをしてしまわないと。札幌から帰ってきたら二日後には二泊三日の合宿なので、きっと一息つけるころには八月は終わっているのだろうな。

今日も日差しが強烈である。気付いたら、何もかも蒸発していた、なんてことになりはしないか。

■2007/8/18 土曜日

4日間

なくなっていた携帯の充電器と神経科学の教科書がみつかった。当初の予測通りすずかけのD部屋にあった。携帯の充電器は普段使わない目立たないコンセントにささっていて、教科書は紙袋にすっぽり入っていて中身が見えない状態で置かれていた。お騒がせしました。

そう、4日間のキャンプから帰ってきました。前回の日記では「行きたくない」という旨の発言をしたけれど、そんなことを吹き飛ばすぐらい楽しむことができた。いっつもこのパターンなんだけどね。行く前はうまくやれるか不安で憂鬱で、だけど行けば誰よりも楽しんで帰ってくる。ボーイスカウト活動を単純に「好き」とか「楽しい」と表現することは自分にはできない。好きだからやってる、楽しいからやっている、という風には自分がボーイスカウト活動に取り組んでいることを説明したくない。それならばどういう理由で取り組んでいるのかと問われるとなかなか説明しづらいものがあったのだが、いまは「ミッション(使命)」という言葉がしっくりくる。好きだからやるやらないじゃなくて、それがオレに課せられた役割であってそう簡単に放棄することはできない。ボーイスカウト活動をしていると、どっちかというとめんどくさいことや大変なことや辛いことや疲れることの方が多い。ボーイスカウト活動をミッションだと捉えていればそういう嫌なことがあっても続けていることを説明できる。

今回のキャンプはリーダーの人数が今までのキャンプの中で最小だった。リーダー4人、ベンチャー2人。厳密には覚えてないけれど例年のキャンプならリーダー6人、ベンチャー4人ぐらいはいたはず。そんなわけで、今回のキャンプではスカウトの班サイトに全然いけなかった。でも本当はそれぐらいでいいのかもしれない。

三日目の山登りでは先発隊として登って降りてきたら、スカウトが頂上でぶっ倒れたという報を聞いて再び登った。初日にも下見のために登ったので、3度登ったことになる。3度も登るなんて初めてである。1回目、2回目は登山で燃え尽きるわけにはいかないので余力を残しつつ登ったのだが、3度目は緊急事態だったこともあり最大限の力で登った。今回のキャンプ中で最もアドレナリンが出た瞬間だった。今回のキャンプは一度も雨が降らず奇跡的に天気に恵まれたこともあって、例年よりは危機感を感じないキャンプだったが、「急いでもう一度登ってくれ」と言われた途端に危機感が瞬間沸騰をした。幸いスカウトの容態は好転し、彼は歩いて下山することができた。

三度目の登山中に考えていたことはリーダーという組織の問題だった。いままでツーカーでやってこれたことができなくなってきている。1を伝えるだけで共同体が持っている暗黙知から10を再現することでコミュニケーションが済んでいたのが、それが難しくなってきているのではないか。旧日本軍のもっていた組織的体質に似ていると思った。

キャンプが終わって自分とリーダー全体の未熟さを痛感したが、それでもなんとかキャンプをきちんと遂行できたのは思いの外スカウトが優秀になっていたことによると思う。ここ数年間、スカウトの能力が低下していることに苦心していたが、ここにきて力が盛り返してきたのかもしれない。最後の晩にやった大営火でのスカウトの威勢の良さは近年稀に見るものだった。

キャンプから帰ってきて三日経った。キャンプの次の日は荷解き作業。昨日は越谷→五反田→すずかけ台→菊名→新宿という長距離移動の一日だった。今日は理研のサマープログラムで知りあったShrutiさんと東工大大岡山キャンパスのK先生の研究室を訪問した。明日はまた越谷に戻る予定でいるがいけないかもしれない。もっと腰を落ち着けて研究がしたい。相変わらず6月のASSCから進展がない。

■2007/8/9 木曜日

あせも

ふたつなくなったものがある。ひとつは携帯の充電器。もともとふたつもっていて、ひとつは家に置いておく用で、もうひとつは持ち歩く用にしていた。だけど、気付いたら持ち歩く用がなくなっていた。仕方なく家に置いておく用を持ち歩いて使っている。もうひとつなくなったのは英語の神経科学の本で、「NEUROSCIENCE: Exploring the Brain」という本。月末にある読書部の合宿でこれを読む。家に見あたらなかったからてっきり学校に置きっぱなしなのだと思ったが、学校にも置いてなかった。本は最後に使った記憶がない。去年の読書部合宿では確かに読んだが、そのあといつ使ったかを覚えてない。もしかしたらあれ以来ページをめくっていないかも知れない。とすると去年の合宿後の荷解きの時にどこかにしまって忘れてしまったと言うことだろうか。

いろいろ予定が狂って、今日実家に戻るはずがまだ菊名の家にいる。キャンプの荷造りをある程度やって実家に戻らなきゃいけない。荷造りがはかどらない。毎年のことだけれど、キャンプは気が進まない。ボーイスカウトのキャンプというのは世間でイメージされるような牧歌的な雰囲気は微塵もなく、とても過酷なものである。苦行に近い。年々その過酷さが体に堪えるようになってきている。今年はキャンプで失う体力をできるだけ少なく済ましたいという消極的な気持ちが芽生えている。昔の自分だったら絶対そんな自分を許さなかっただろうけど、キャンプ後もいろいろやることがあるのを考えると、キャンプで完全燃焼するわけにはいかない。そういう不真面目を許さなかった自分は結局若さが生み出す体力に支えられていたのかなあと思うとかなし。

首と背中に汗疹ができた模様。かゆくて痛くて不快。キャンプに行ったら一層悪化すると思うのでうんざりである。キャンプで快適に過ごすために、髪の毛を短くしてきた。たかが髪の毛、されど髪の毛で、毎日泥と汗まみれになって作業するのにお風呂に入れないので、髪の毛は短かければ短い方が良いというのがいままでのキャンプ経験から学んだことである。

■2007/8/6 月曜日

やばいやばい破綻必至

8月はちょっとスケジュールが詰まりすぎていて、首が回らなくなりそう。自戒の念も込めてここに書いておく。

8/8 バーコードシステム見積もり確定
8/9 墓参り
8/12-8/15 ボーイスカウト夏期遠征
8/18 Shurutiさんと研究室訪問
8/23-8/24 統合脳・脳と心のメカニズムシンポジウム
8/25-8/26 大脳基底核研究会
8/28 廣中先生の精神疾患研究会
8/29-8/31 読書部合宿

去年の8月のスケジュールをみたら似たようなものだった。というかもっと家にいる時間が短かった。だけれども去年と違うのは「研究しなければ」というプレッシャーがあるということ。6月にASSCに行ってから何も進展していない。はっきりいって学会とかあちこち行ってる場合じゃない。

■2007/8/5 日曜日

手の震えと低血糖の自覚

16時に遅い昼食を食べた。それからすずかけ台に行って、読書部合宿で担当する章を決めて、コピーした。合宿で読む本はカンデルではなくNEUROSCIENCE: Exploring the Brainという本で、家になかったからすずかけ台におきっぱなしなのかと思ったらすずかけにもなかった。それから実家に移動。電車に2時間ぐらいゆられて10時頃実家についた。実家に着いた頃、手が震えて体が「ガクガク」し、奇妙な気分の昂ぶりとその一方で虚脱感とだるさを感じていた。「これはきっと低血糖の症状に違いない!」と思い、親父に頼んで血糖値の測定をしてもらった。親父はもうだいぶ改善したが糖尿病を患っているので血糖値測定器(テルモ製)を持っている。
測定結果:65 mg/dl
ということで見事に血糖値が低かった。健常なヒトの場合、空腹時血糖値はおおよそ80-100mg/dl程度だから測定誤差や個体差をさっぴいても低いと見なして良いだろう。そして、その測定が食事を食べ始める直前(厳密にはもう少し食べ始めていた)で、ご飯を食べ終わって再測定してみた。一回目の測定から15分程度しか経っていない。
食後の測定結果:137 mg/dl
これはビックリ。食事をしたとはいえ15分で 65 から 137 へ。ということは110%の増加。見事、低血糖症の診断基準を満たしている。

以下、このブログから引用。
低血糖症の診断基準(Drニューボールドの診断基準を参考にしたもの)

1.5時間の検査中、負荷前の血糖値より50%以上上昇しない。
2.5時間の検査中、負荷前の血糖値より20%以上下降した。
3.5時間の検査中、どの時点でも1時間に50mg/dl以上下降した。
4.5時間の検査中、65mg/dl以下を記録した。
5.5時間の検査中、めまい・頭痛・混乱・発汗・憂鬱などの症状が現れた。
6.5時間の検査中、インスリン分泌の変動が血糖曲線と一致しない。
7.血糖曲線がなだらかであっても、体温の上下が著しい場合。
8.血糖曲線における山が2つ以上ある場合。
9.血中カテコラミン代謝産物の濃度の上昇がある場合。

上記項目のうち、どれか1つでも条件を満たした場合には、低血糖症(血糖調節異常)と診断することができる。

このブログを読み始めてから、自分が低血糖症であることを自覚するようになった。先に書いたような体がガクガクする症状はもうずいぶん前、7,8年前の高校生だった頃から表れるようになっていて、それから何度も何度もなったが原因はわからず、だけど段々とそれが空腹時に起こることや血糖値との関係などに気付いていった。それ以外の自分の体(と心)の不調との関連性も少しずつ気付いていった。だけど血糖値の低下がどうして起こるのかはわからなかった。とりあえず、ビタミンB群と亜鉛の摂取を重点的にするようになったら、少し改善したように思う。フィジカルな強さが戻ってきたのもそれに起因していると思う。肌の調子も良くなって、ニキビができなかった。それからオレは水虫があり、夏は特にひどくなり足の裏の皮がボロボロになるのだけど、今年は全然悪くならない。とりあえずビタミンB群摂取の効果はそういうところに目に見える形ででているように思う。体もスリムになった気がする。体重にはあらわれないものの、なんとなく体つきが変わった気がする。脇腹のつまめる肉の厚さが減った気がする。

それでもまだ十全ではないので、まだ改善の余地はあるのだと思う。身体が十全になったとき、とんでもなく生産的になれるんじゃないかと期待している。

■2007/8/3 金曜日

サマープログラム10日目11日目

しゃばに戻ってきた。最後の二日間はなんかもうuncontrollableな感じで過ぎていった。

昨日、木曜日。は、レクチャー終わった後に新宿に行ってカラオケに行って朝まで騒いで帰ってきたことしか思い出せない。えーと、午前中は・・・、そうだ、ハエの研究の話!中国のAike Guo先生。こないだ読んだハエの自由意志の論文はおそらくこの先生の系譜なのだと思う。ちょうどそこらへんの話を岡本先生ともしたばかりだったので、理解しやすかった。ハエの行動研究はじつはハイゼンベルグの息子さんが関わっているというのは驚きだった。いよいよ情動による意志決定の研究は面白くなってきたと思う。午後は、レクチャーはなくてポスターセッション。いくつか話を聞いた。illogicalな因果関係を学習した後の推論をするときのfMRIの研究が面白かった。

そんで、その日の夜、新宿に繰り出し、ゴールデン街のバーで飲む。何故に彼らはそんな店を知っているのかは不明。それから和光市に戻りカラオケボックスで朝まで騒ぐ。ほんと、あきれるぐらい彼らは元気なのである。

金曜日はそれで午前中は出られず、午後からのレクチャーにでる。Erich Jarvis先生の授業で、鳥のボーカルラーニングの話。ZENKという遺伝子の発現部位がどのラーニングをするかで変わるという話だった。詳細はもうわすれた。

最後のFarewell Party(さよならパーティ)では段々と参加者が減っていく様が寂しさを感じさせた。みんなばいばい!元気でね!

■2007/8/1 水曜日

サマープログラム9日目

本日は疲労困憊なり。一日中集中できず。投げやりに過ごしてしまった。午前中のNikos Logothetis先生はfMRIの大家で、がっつり聞きたかったがやたら眠くて後半は爆睡。午後は伊藤先生と御子柴先生だった。伊藤先生はいつもの小脳の話だと思っていたら今回はひと味違って、とてもエキサイティングだった。小脳が行っているInternal Modelの話を意識の話まで拡張して話していて、全てのレクチャーの中で最も自分の興味に近く、かつ面白いものだった。その後に御子柴先生の話だったんだけど、全然頭が働かなくて途中で諦めた。伊藤先生とはレクチャーのあと、もう一人の学生と一緒にお話しさせていただいた。もう一人の人は脳内刺激とfMRIとロンドン塔課題の話を伊藤先生にしていて、前頭葉を抑制するとむしろ成績が向上し、しかもそれが一年半後も持続したという驚異的な結果の話をしていて、伊藤先生は唸っていた。レクチャー後のラボツアーにもなんとか参加したが、完全に集中力が切れていてテキ屋のあんちゃんの話を聞くような感じで話を聞いていた。

ほんとに疲労している。口の中を切ったわけでもないのに、口内炎が三つぐらいできている。脳科学の授業はもうお腹いっぱいです。食べられません。英語ももううんざりです。食傷気味なのです。

春に大阪のスプリングスクールであったJustinとやっとあうことができて、一緒にランチを食べることができた。こういう交流ってほんとに嬉しい。違う組織に属するもの同士が、こういう機会に再会するってすごくうれしい。

昨日は午前が大隅先生で、午後がPierre-Marie Lledo先生。大隅先生のPax6のお話を改めて聞かせていただく。ラモン・イ・カハールは「神経細胞は新生しない」という強力なドグマを残し、以降それは強力にその後の論壇を支配してそれに異議を唱えるものは抹殺の憂き目にあってきたわけだが、最近ようやく神経新生の証拠が認められつつあるようになっている。ヒトでも嗅球と海馬で神経の新生が確認された(らしい。未確認なり。鵜呑みにしないこと。)発生生物学では神経細胞は最初に大人が持っている細胞の倍の数の細胞ができるということは常識らしいことを別のレクチャーで聞いた。大隅先生と授業後ちょっとだけ話したところ茂木さんと同じ高校を卒業されたとのこと。びっくり。Pierre-Marie Lledo先生は嗅球の神経再生の話。しきりにちゃんと話を理解できているか気にしてくださり、とても好感が持てる先生だった。

昨日の昼は自分のポスター発表の時間だったわけだが、結局誰にも説明せずに終わってしまった。自分のポスターの前にデニーのポスターがあって、「僕は昨日が担当の日だったんだけど、聞く?」というので「頼むよ!」ということで議論開始。なんとデニーは基底核ー視床ー皮質ループの計算論的モデリングシミュレーションをやっていて、今の自分の関心とどんぴしゃのことをやっていた。オレとデニーともう一人東大の人をを交えて、激しく話をする。(ただ単に声がでかいだけ)基底核ー視床ー皮質ループについてこんなに熱く語れたのは初めてで、すごく嬉しかったし、研究内容もなかなか立派なものなのですごいと思った。デニー、すごいいいポスターだったよ!

レクチャー後のラボツアーは岡本仁先生のところに行った。去年の冬の理研BSIチュートリアルの情動の回で岡本先生の話を聞き、それ以来岡本先生の研究には注目していた。オレが基底核ー視床ー皮質ループについていまのような考えに至ったのも、そもそもがこの先生がAnthony A. Graceの論文をその情動の授業の時に説明してくれたからだった。東大の人と二人で話を聞きに行ったのだが、話が盛り上がって2時間も話を聞かせていただいた。研究の話だけじゃなくて、ほかのいろいろな話も聞けてためになった。

明日はやる気がもどっているだろうか。今はもう英語を聞く脳の部分が機能停止してしまっていて、集中してもぜんぜん吸収できない。それでも、もう十分な収穫があったことを確信している。そろそろ帰りたくなっている。はやく自分の研究がしたい。

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