フェムトセカンド過去ログ

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■2007/8/1 水曜日

サマープログラム9日目

本日は疲労困憊なり。一日中集中できず。投げやりに過ごしてしまった。午前中のNikos Logothetis先生はfMRIの大家で、がっつり聞きたかったがやたら眠くて後半は爆睡。午後は伊藤先生と御子柴先生だった。伊藤先生はいつもの小脳の話だと思っていたら今回はひと味違って、とてもエキサイティングだった。小脳が行っているInternal Modelの話を意識の話まで拡張して話していて、全てのレクチャーの中で最も自分の興味に近く、かつ面白いものだった。その後に御子柴先生の話だったんだけど、全然頭が働かなくて途中で諦めた。伊藤先生とはレクチャーのあと、もう一人の学生と一緒にお話しさせていただいた。もう一人の人は脳内刺激とfMRIとロンドン塔課題の話を伊藤先生にしていて、前頭葉を抑制するとむしろ成績が向上し、しかもそれが一年半後も持続したという驚異的な結果の話をしていて、伊藤先生は唸っていた。レクチャー後のラボツアーにもなんとか参加したが、完全に集中力が切れていてテキ屋のあんちゃんの話を聞くような感じで話を聞いていた。

ほんとに疲労している。口の中を切ったわけでもないのに、口内炎が三つぐらいできている。脳科学の授業はもうお腹いっぱいです。食べられません。英語ももううんざりです。食傷気味なのです。

春に大阪のスプリングスクールであったJustinとやっとあうことができて、一緒にランチを食べることができた。こういう交流ってほんとに嬉しい。違う組織に属するもの同士が、こういう機会に再会するってすごくうれしい。

昨日は午前が大隅先生で、午後がPierre-Marie Lledo先生。大隅先生のPax6のお話を改めて聞かせていただく。ラモン・イ・カハールは「神経細胞は新生しない」という強力なドグマを残し、以降それは強力にその後の論壇を支配してそれに異議を唱えるものは抹殺の憂き目にあってきたわけだが、最近ようやく神経新生の証拠が認められつつあるようになっている。ヒトでも嗅球と海馬で神経の新生が確認された(らしい。未確認なり。鵜呑みにしないこと。)発生生物学では神経細胞は最初に大人が持っている細胞の倍の数の細胞ができるということは常識らしいことを別のレクチャーで聞いた。大隅先生と授業後ちょっとだけ話したところ茂木さんと同じ高校を卒業されたとのこと。びっくり。Pierre-Marie Lledo先生は嗅球の神経再生の話。しきりにちゃんと話を理解できているか気にしてくださり、とても好感が持てる先生だった。

昨日の昼は自分のポスター発表の時間だったわけだが、結局誰にも説明せずに終わってしまった。自分のポスターの前にデニーのポスターがあって、「僕は昨日が担当の日だったんだけど、聞く?」というので「頼むよ!」ということで議論開始。なんとデニーは基底核ー視床ー皮質ループの計算論的モデリングシミュレーションをやっていて、今の自分の関心とどんぴしゃのことをやっていた。オレとデニーともう一人東大の人をを交えて、激しく話をする。(ただ単に声がでかいだけ)基底核ー視床ー皮質ループについてこんなに熱く語れたのは初めてで、すごく嬉しかったし、研究内容もなかなか立派なものなのですごいと思った。デニー、すごいいいポスターだったよ!

レクチャー後のラボツアーは岡本仁先生のところに行った。去年の冬の理研BSIチュートリアルの情動の回で岡本先生の話を聞き、それ以来岡本先生の研究には注目していた。オレが基底核ー視床ー皮質ループについていまのような考えに至ったのも、そもそもがこの先生がAnthony A. Graceの論文をその情動の授業の時に説明してくれたからだった。東大の人と二人で話を聞きに行ったのだが、話が盛り上がって2時間も話を聞かせていただいた。研究の話だけじゃなくて、ほかのいろいろな話も聞けてためになった。

明日はやる気がもどっているだろうか。今はもう英語を聞く脳の部分が機能停止してしまっていて、集中してもぜんぜん吸収できない。それでも、もう十分な収穫があったことを確信している。そろそろ帰りたくなっている。はやく自分の研究がしたい。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1