カンデル読んでる

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本文だけで、図のキャプション、Box記事、An Overall View、PostScriptは訳してなくて片手落ちですし、しかも大急ぎで作ったのでだいぶダメな日本語になってますが、もしよかったら参考にしてください。気が向いたらあとBox記事ぐらいは訳をつくるかもしれません。

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19章 感覚と運動機能の統合

Principles of Neural Science, Chapter 19: Integration of Sensory and Motor Function

1.イントロ

1950年まで、異なる感覚モダリティーは別々の感覚系に仲介され、異なる行動は運動系の別々 の部分を使用するという考えが確立していた。しかし、この神経活動の特異性を高次認知機能に も適用できるかどうかははっきりしなかった。実際、多くの科学者が認知機能は、その複雑さか ら、脳全体の作用を必要とすると思っていた。全ての精神機能が脳の特定領域に局在可能という考 えを強力に支持するものが得られたのはたったここ40年である(see Chap.1)。そして、複雑な 精神機能が複数の皮質領野からの情報の統合を要求するということも明らかになった。このこと はまた問題を提起した:どうやってこの並列で分散した認知情報の処理は寄り合わされるのか? 統合がなされるのはどの皮質領野か?どうやって統合はもたらされるのか?

この問に答える先見の明のある解答を1980年代にJohn Hughlings Jacksonが提供していた。彼 は現代イギリス神経学の創始者である。皮質は階層的に(hierarchically)組織されていて、いく つかの皮質領野が純粋に感覚でも純粋に運動でもない連合的な(associative)統合機能を担って いるということを、彼は提案した。このような皮質の高次領野は、今では連合野(association area)と呼ばれていて、感覚入力を運動反応へ結びつけるよう働き、感覚入力と運動出力の間を取 りなす内面的処理(mental processing)を実行するように働く。Jacksonがこれらの領野に与え た内面的処理には、感覚情報の解釈、以前の経験と知覚の統合、注意を向けること、環境の探索 を含んでいる。Jacksonはこの提案に対し、臨床的な証拠を示した。それはある皮質損傷が、広が りは限られていても驚くほど複雑な障害を行動に及ぼすというものだ。

ではどうやって連合皮質はそのような統合活動を達成するのか?この章で学ぶことは、連合野は 複雑な認知処理を仲介することが可能であり、それは情報を異なる高次感覚野から受け取って、適 切な処理と伝達のあとに計画された行動を組織する高次運動野へと情報を運ぶからだということ である。

2.三つのマルチモーダル連合野は異なる感覚モダリティーの統合に関わり、それらと運動をつないでいる

連合野に関するJacksonの見方は、いまや実験的に確固として確立されている。それぞれの一次 感覚皮質が、近接する感覚皮質の高次連合野に投射することを、われわれはいまや知っている。そ れは単一モダリティー連合野(unimodal association areas)と呼ばれ、単一の感覚モダリティー である求心性の情報を統合する。例えば、視覚連合皮質は、異なる経路で脳に到達する形、色、 動きに関する情報を統合する。そして、単一モダリティー連合野は多モダリティー感覚連合野に投 射し、そこで二つ以上の感覚モダリティー統合される。最後に、多モダリティー感覚連合野は、前 頭葉の一次運動皮質よりも吻側にある多モダリティー運動連合野に投射する。高次運動野は、感 覚情報を計画された動きへと変換し、これらの動きのためのプログラムを演算し(compute the programs)、そうして、実装のために(implemantation)前運動皮質と一次運動皮質へと運ばれ る。このことから「一次皮質(primary cortex)」という用語には二つの異なる意味がある:一 次感覚野は感覚情報の皮質処理における「はじめの(initial)」場所であり、他方で一次運動野は 運動指令の皮質処理のための「最後の(final)」場所である。

多モダリティー連合野は複数の感覚モダリティーを統合し、感覚情報を運動の計画に結びつける のだから、高次脳機能(意識的思考、知覚、目的指向行動)の解剖学的基盤だと考えられる。こ れらの連合野の損傷は顕著な認知欠陥を生み、その考え方と一貫性がある。 主要な一次・高次の感覚・運動皮質野を大脳皮質の多モダリティー連合皮質といっしょにTable 19-1に示した。 以下の3つの多モダリティー連合野は特に重要である。(Figure 19-1):

Table 19-1 大脳皮質の主要な機能的領域(略)
Figure 19-1

1.後部連合野(posterior association area):頭頂葉、側頭葉、後頭葉の縁であり、いく つかの感覚モダリティーからの情報を結びつけ、知覚と言語に関与する。
2.辺縁連合野(limbic association area):大脳半球の内側のヘリにそってあり、感情と記 憶の貯蔵に関与。
3.前部連合野(anterior association area):前頭皮質。中心後回より吻側。運動の計画に 関与。

3つの連合野に関して我々が知っていることの多くは、大脳皮質を損傷したヒトの観察から得ら れた。損傷は、外傷、腫瘍、脳卒中、あるいは神経学的障害や行動障害の為の手術などで起こっ たものである。特に外科的な場合は有益で、それは損傷部位が明確で限られているからである。サ ルの実験的研究も大脳皮質の特定領域における神経解剖学的・細胞病理学的で詳細な情報を提供 してくれる。またようやく、洗練された放射線画像技術が利用されつつあり、ヒトが認知課題中の 脳機能局在が調べられている。

脳の中には、後部頭頂皮質よりも明白に特定の精神機能と脳の構造が結びついている場所はな い。この領域の損傷はヒトの体と動いている空間に関する自覚(awareness)に干渉する。イギリ スのGoldon HolmesとロシアのAleksander Luriaは第一次・第二次世界大戦で負傷した兵士の研 究をした。(Figure 19-2A)ふたりは、後部頭頂連合野は、ヒトの外部空間(我々の周囲の世界 における空間的関係を定義する)に関与し、情景(visual scene)の要素を整合的な全体の中に結 びつけることとも関係するということを発見した。例えば、後外側頭頂葉の両側を損傷した兵士 は、正常な視覚的鋭敏さを持っているが、視覚的に細かく調べたり(scan)対象物に手を伸ばす ことが出来なかった。何を見ているか記述するように言われると、負傷した兵士は情景の要素を 一緒におくことが出来なかったのである。これらの研究は、後部連合野が異なる感覚モダリ ティーを統合し、統合された情報を直接行動に用いるためには、決定的に重要だと言うことを示し た。後に、無傷で覚醒中のサルの実験で(次の章で考察する)背外側後部頭頂皮質のニューロン は、視覚と体性感覚の両方から情報を受け取り、対側の視覚野にある刺激に向かう視覚と探索行 動の指示に関係していることを示した。

Figure 19-2

辺縁連合野の感情の表出と記憶の形成という顕著な二重の機能は、出来事の情動的な衝撃がそ の出来事を覚えるか否かの重要な因子であるということを介さない限り、異質なふたつに見える かも知れない。H.M.という有名な現代の患者がおり、両側の側頭葉内側が切除された。その研究 において、はじめてその領域の驚異的で選択的な役割が示された。それは短期記憶を長期記憶に変 換するというものだった。(Chapter 62)サルの神経解剖学的・細胞病理学的研究で、海馬体 (hippocampal formation)を含む側頭葉内側の連合野は実質的に全ての連合野から情報を受け 取っているということが確実になっている。これらの結合が海馬体に進行中の認知活動の全ての流 れを抽出することを許し、それによって単一の出来事の異なる側面を関係させて、一貫性のある体 験として呼び起こすことができる。

最後に、判断、未来のための計画、見通しを立てた行動のために記憶から出来事を保持・組織 化、などのような行動の実行機能(exective function)は、前部連合野(前頭前野皮質)が担っ ている。脳のこの部分に対する興味は、19世紀に鉄道工事監督だったPhineas Gageというひとの 珍しい例によって引きおこされた。爆発によって突っつき棒がGageの前頭葉を貫通したのだが、 驚くべき事にその事故で生き残ったのだ。(Figure 19-2C)回復した後、彼の人格は劇的に変 わった。事故の前は彼は頼りがいがあり勤勉だったが、事故後には彼の同僚達は「GageはGageで はない」と愚痴をこぼした。これは信頼できない人間になり、しばしば過剰に酒を飲んだ。彼に は仕事や私生活をやっていくことが出来ず、最後には家のない放浪者になった。前頭葉を損傷した 患者のより最近の研究では、前頭葉は長期的な計画や判断に決定的な役割を果たすと言うことが 確かになっている。後で考えることになるが、サルにおける平行した研究で、背外側前頭前野皮質 のニューロンは行動計画の連続性を提供していることが示されている。例えば、特定の行動反応の 合図が提示されたときに発火するようなニューロンがあり、その個々のニューロンは時には数 分、反応が実行されるまで発火し続ける。もしニューロンが発火に失敗した場合、サルはその課 題を完遂しないだろう。

連合領域に対する一次感覚野と一次運動野の関係はなんだろう?大脳皮質の情報モデルである 「階層モデル(hierarchical model)」に従うと、感覚情報は最初に一次感覚野で受容され、解釈 され、そして単一モダリティー連合野に送られ、最後に多モダリティー連合野にいく。この流れの それぞれのひとつながりの段階において、より複雑な解析がなされ、下側頭皮質(inferotemporal cortex)における視覚でのモノとパターンの認識の例と同様に、最終的に完結を迎える。 (Chapter 27 and 28)

3.三つの原理が連合野の機能を支配する

求心性感覚経路と皮質における連合野の研究で、感覚情報処理の三つの重要な原理が得られた:
1.感覚情報は、末梢受容野からの複数の平行な経路に沿って、一次感覚皮質と単モダリ ティー連合皮質を通り半球の後部にある多モダリティー連合皮質(後部頭頂皮質と後部側頭皮 質)へと中継されて処理される。
2.異なるモダリティーを表現している感覚情報は集まり、その情報を多感覚の出来事として 統合する。
3.感覚情報を処理する後部連合領域は、運動計画を担う前頭連合領域と高度に相互結合して いる。これらの前部連合領域は、例えば空腹を食べることで満たすように、将来の行動に関す る計画を具体的な運動反応に変換する。

3.1.感覚情報は逐次的・並列的の両方で処理される

感覚情報の皮質処理は視覚系と体性感覚系においてもっとも大規模に研究されてきたが、これらの 研究から得られた一般的な原則を他の感覚モダリティーにも適用する。視覚に関する章(25-29 章)では、視覚の知覚を構築するために同期した情報の中に入ってくる感覚信号を処理する皮質の 機構を確かめるだろう。単純な感覚情報を運ぶ一次視覚皮質のニューロンの軸索が、どのように隣 接する二次視覚野の中の細胞に収束するかを見てみよう。(Figure 19-3)

Figure 19-3

二次視覚野は単一モダリティー連合野である。これらの領域のニューロンは入力配列に対して選択 的に反応し、視覚像のより複雑な側面に反応することができるのであるが、処理する情報は全て 視覚のものである。サルにおいては、側頭葉の視覚連合野の特定のニューロンは、手のような特定 の複雑な形に好んで反応する。あるものは特定の顔にという具合に。二次感覚領域あるいは単一 モダリティー連合皮質の損傷は、特定の型の感覚情報処理に障害を受ける。これは"agnosia"(ギ リシャ語で「知らない」)と呼ばれる状態である。ヒトにおいて、線条体外(extra-striate)皮質 の腹側部が損傷されると、触覚によって同一物を同定する能力に訴えることなしには、視覚的に提 示されたものを認識することができなくなる。(apperceptive agnosia)ある患者は、物を知覚 し、正確に描くことが出来てもその名前をいうことができない。(associative agnosia)

3.2.単一モダリティー領野からの感覚情報はマルチモーダル領野に収斂する

単に視覚、聴覚、体性感覚情報だけに関与する感覚情報経路は、前頭、頭頂側頭 (parietotemporal)、辺縁皮質の多モダリティー連合領域に集まる。(Figure 19-4)これらの領 域のニューロンは、行動の特定の側面と関連する感覚刺激の内部表現を構築することで、異なる 感覚モダリティーを表現する信号の組み合わせに反応する。

Figure 19-4

例えば、下頭頂小葉(the inferior parietal lobule)にある多モダリティー感覚連合皮質は、視覚 注意(visual attention)を対側視覚領野における物に対して向けることに関わっている。この領 域のニューロンは外界の中における刺激の位置の情報と同様に、その人の個人空間との空間的関 係に関する情報をも受け取る。サルにおいては、この領域のニューロンは、報酬が腕の届く範囲内 にあるか(個人空間: personal space)という光景に反応し、部屋の向こう側か(個人外空間: extrapersonal space)ということには反応しなかった。これらのニューロンは、帯状皮質(辺縁 連合領域)からの特異性の高い情報も受け取るので、感情状態(emotional state)は発火に関わ る因子である。例えば、サルがジュースの入った細い管(syringe)を見せられると、満足してい るときよりも喉が渇いているときに下頭頂小葉のニューロンはより旺盛に反応する。 20章では、下頭頂小葉の半側(unilateral)の損傷が対側の外界の感覚無視を起こすことを見る。 両側(bilateral)の損傷はどちらかの外界を探索する能力を不全にする(バリント症候群: Balint syndrome)。バリント症候群の患者はあたかもその人のすぐ前にある物しか見えないように生き る。彼らは視覚世界における物の位置の同定が出来ず、周囲の外界の内部表象を構築することがで きない(amorphosynthesis)。

59章では、角回(angular gyrus)について学ぶだろう。角回は言語に関わっており、視覚入力 (読み)と体性感覚入力(点字: Braille)を両方受け取っている。この領域の損傷はalexia(失読 症)をうむ。上側頭葉(superior temporal lobe = Wernicke's area ウェルニッケ野)は話された 言葉の意味を分析している場所だが、ここ損傷は感覚失語(sensory aphasia)をうむ。言語情報 を逐次入ってくる感覚入力から抽出することのこれらの困難もまた失認(agnosias)のひとつであ るが、複雑な次元のものである。

3.3.情報処理の系列は運動系で逆転する

後部連合領域は前頭葉の連合皮質と強い相互結合をしている。これらの関係を理解するために、 まず最初に認識しなければならないことは、運動系における情報処理は感覚系における流れとは 本質的に逆であることである。(Figure 19-5)運動計画が行動の一般的な概略とともに始まり、 運動経路における処理を通して具体的な運動反応として翻訳される。前頭皮質内では、個々の ニューロンは特定の運動反応と強く結びついてはいない(not hard-wired)。むしろ、個々の細 胞は関連する行動の範囲の間発火する。個々の運動も複雑な運動と同様に前頭葉のニューロン発 火の広範なネットワークパターンから得られる。

Figure 19-5

大脳皮質から出て行く最後の運動経路は、主に中心前回(precentral gyrus)にある一次運動皮質 から伸びる。38章で見ることになるが、正常で活発なサルの一次運動皮質にある個々のニューロ ンは、筋収縮の直前に発火し、特定の方向に曲がる特定の関節を動かす。

前運動皮質(premotor cortex *運動前野の方が一般的かも)は、運動皮質のちょうど吻側の前頭 皮質にある相互に結合した領域の集合である。前運動皮質はエリア6、8と半球内側表面の補足運 動皮質(supplementary motor cortex)を含む。その場所のニューロンは運動準備の間活発であ る。例えば、あるニューロンは、動物が実際の運動反応のだいぶ前である運動の計画をしていると きに発火する。ヒトにおける一次運動皮質の損傷は対側片麻痺(contralateral hemiplegia: いく つかの姿勢的や典型的な不随意運動は残る物の完全に随意運動が消失)をうむ一方で、前運動皮 質の損傷は対側の四肢を使うことが出来なくなる(それでも握ったり引いたりするような基本的 な動きの強さは広く保存される)。患者はあたかも対側四肢の運動プログラムが消失したかのよ うに振る舞う。この状態は「四肢運動失行(limbic kinetic apraxia)」として知られている。優 位半球(dominant hemisphere)が損傷された場合、それが同側四肢の動きであっても、優位半 球において学習された運動プログラムに依拠する場合、障害をきたす(sympathetic apraxia: 交 感性失行)。

前運動皮質は主に三つの場所から入力を受け取る:(1)腹前方視床と腹外側視床 (ventroanterior and ventrolateral thalamus)の運動核群(これらは基底核と小脳から入力を得 る);(2)一次体性感覚皮質と頭頂連合皮質(継続中の運動反応の情報を提供する);(3) 前頭前連合皮質。

次のセクションでは前頭前連合皮質の詳細について議論し、どのように多モダリティー連合皮質が 機能しているかを描き出す。後部頭頂連合領域は20章で考え、後部(posterior)、側頭 (temporal)、後頭(occipital)領域は28章で視覚知覚の文脈において考える。辺縁連合領域は 50章で情動(emotion)とのつながりにおいて、そして再び62章で学習と記憶のつながりにおい て議論する。

4.前頭前連合野(prefrontal association areas)は連合皮質の機能を例示(illustrate)する

前頭前皮質は主に三つの領域からなる:外側前頭前皮質(lateral prefrontal cortex, Figure 19-6)、内側前頭前皮質(medial prefrontal cortex)、眼窩前頭皮質(orbitofrontal cortex)。 これら三領域は全て霊長類においてとても大きい。内背側視床核(mediodorsal thalamic nucleus)から顕著な求心性の入力を受けており、顆粒層(granule cell layer)で終端する。これ により三領域はときごき前頭顆粒皮質(prefrontal granular cortex)と呼ばれ、無顆粒性 (agranular)皮質の運動野と運動前野から区別される。三つの連合野すべては、実行機能 (executive function)を実行する。

Figure 19-6

眼窩皮質と内側前頭前皮質は辺縁連合皮質と関係しており、扁桃体や帯状皮質といった辺縁構造 に直接結合している。(Chapter 50)前頭連合野の最も重要な機能は、未来の行動の結果を評価 し、それに従って行動を計画し、組織することだ。適切な運動反応を選択するために、前頭連合 野は外界と身体の双方からくる感覚情報を統合しなければならない。

前頭前連合野のニューロンの細胞記録は、ニューロンは行動の計画・制御をしたり新規な問題の 解決案を見つけたりというような実行機能に関わっていることを示した。前頭前連合野は、特に時 間に沿った行動の並び方に関わっている。その二つの機能は、短期的な"作業"記憶("working" memory)と計画である。このように、前頭前連合野は刺激と行動反応の間に遅延を要する課題 や、完遂するには最近の体験が重く効いてくる課題を行うときに必要である。(Box 19-1)

4.1.サルにおける前頭前連合野の損傷は運動計画(Motor planning)を妨害する

1930年代にCarlyle Jacobsonは、前頭前連合野は記憶と運動行動の計画に関わっていることを示 した。彼は、二匹のサルの前頭前連合野を取り除き、遅延行動を含む様々な課題を用いてサルたち の行動を研究した。遅延変化課題(delayed alternation task)において、サルはそれぞれの選択 の間の時間遅延と共に右か左のコンテナをどちらか選ばなければならない。遅延反応課題 (delayd-response task)においては、実験者は飢えた動物に食べ物を見せ、動物が見ている間に 食べ物はランダムに右か左の同一な中が見えないコンテナの下に置かれる。5秒かそれより長い遅 延の後、サルはコンテナのひとつを選ぶことが許される。(Figure 19-8)健常な動物は素早く二 つの課題を学習し、正しく振る舞う。しかし、前頭に損傷のある動物はうまくできない。最も重 要なことは、遅延なしの時にだけ損傷を受けた動物は上手くふるまう。

Figure 19-8

Jacobsonの実験が提案することは、前頭前連合野は反応するときに環境中に本質的なキューが提 示されない複雑な運動課題を遂行するために必要とされ、短期記憶によって思い出されるに違いな い。従って、前頭前連合皮質は短期記憶に関与している。しかし、後の研究で、損傷は短期記憶の 全ての側面を含む一般的な欠損は生みださないことが示された。むしろ、機能欠損は未来の行動 を導くために利用される情報の一時的な貯蔵である"作業記憶"に特異的である。作業記憶は運動計 画の形式であり、継続中の行動に関連する情報の活発な維持に照会する。

作業記憶のこの考えは1974年に認知心理学者のAlan Baddeleyによって紹介された。彼は、日常 生活の明らかで単純な側面ー会話をする、リストの数字を加える、車を運転するーは短期記憶に依 存していて、短期記憶は時間を経た瞬間から瞬間の知覚を統合し、それを繰り返し、過去の体験・ 行動・知識に関する蓄積した情報への同期したアクセスと結びつけていると提案した。Baddeley に従えば、作業記憶は三つの異なる要素からなる:ひとつは言語的な記憶のためのもの;それと 平行な視覚記憶のためのもの;作業記憶のひとつの要素からもう一つの要素へ注意の流れを制御 する中枢的な機能を果たす第三の要素。神経心理学者達は作業記憶を調べるいくつかのテストをつ くり、それを使って前頭葉を活発化させ、画像化の研究で前頭葉の損傷によって傷害された作業記 憶の側面を示すのに用いている。(Box 19-2)

4.2.主要な溝(principal sulcus)の周りの皮質は作業記憶(Working memory)を必要とする課題に関係する

背側前頭前皮質の連合野はPrincipal sulcusに対して三つの領域にわけられる:(1)溝の周りの皮 質、(2)溝に対して腹側の領域、(3)溝に対して背側の領域である。(Figure19-6)これらの領域の それぞれは作業記憶と運動計画に関わっている。

Principal sulcusを囲む皮質はもっとも詳細に研究されている。サルにおいて、比較的小さな損傷 であってもこの領野への損傷は、遅延反応課題で見られるような作業記憶の障害が起こる。1971 年にJoaquin FusterとGarret AlexanderははじめてPrincipal sulcusの周囲の皮質のニューロンの 記録をし、これらのニューロンが視野(visual field)の特定の位置、たいていは対側の半領域の 刺激にだけ反応し、その場所に目や手を向けておく動作を要求する遅延反応課題のときだけ反応 することを見つけた。前頭前野のニューロンは視覚刺激が提示されたときに発火し始め、課題の 遅延期間の間(刺激が消えても)発火を続ける。このとき、サルは作業記憶の中に視野中の特定の 場所をおそらく維持していて、その場所に到達することを予期している。もしあるトライアルにお いて、前頭前野のニューロンの発火が、動物が視野のあらかじめ決まった場所に注意を向けるため に指示される前に(腕のばしか視線固定によって eather by reaching or fixating)止まると、こ れはサルが空間的場所を忘れたことを意味し、そのトライアルを失敗するだろう。従って、これら の前頭前野ニューロンの活動は、課題の実行のために要求される行動的連続性を確立するため の、必要な神経的処理提供しているように見える。

Patricia Goldman-RakicとCharles Bruceとその同僚はこれらの発見を拡張して、前頭前野の ニューロンは視野の中の特定の場所を記憶しているだけでなく、それらの場所へ目を動かすために もそうしているということを示した。このように、目の動きは動物の作業記憶の精密な観察要素と して用いることができる。サルはスクリーン上の丸い点を注視しつつ、周辺視野を使って視野の中 の8つのうちのひとつの位置に瞬間的に現れる四角いキューを探知するように訓練される。数秒 の遅延の後、動物は目をキューのでた場所に動かすよう指示される。このように動物は数秒の間、 作業記憶に四角いキューの位置に関する情報を保持しなければならない。

前頭前領域の多くのニューロンは、キューが提示されたときに発火の頻度を増加させ、もはや視覚 キューがそこにはない遅延期間の間、発火を継続する。(Figure 19-10)このように、Principal sulcusのニューロンは記憶領域(memory field)を持っている。それらは後で適切な運動反応を 先導するために貯蔵された知識を利用することができる。

Figure 19-10

さらに、空間中の異なる点が異なるニューロンを活発化する。例えば、あるニューロンは135度の 位置に刺激がわずかに提示されたあと、5秒の遅延の間発火する。そしてそのニューロンの活動は 遅延の間急峻に増加し、反応が開始されるまで高いままで保たれるし、刺激がなくてもそうであ る。そのニューロンは135度の位置を覚えなければならないときにのみ活発で、標的が他の位置に 提示されたときにはそうではない。(Figure19-11)ニューロンの発火は短い範囲の遅延の間起こ り、大抵30秒を超えない。数十秒とか、より長い遅延の間保持される情報は中間記憶 (intermediate memory)あるいは短期記憶(short-term memory)に貯蔵され、作業記憶とは 違った機構に依存していると考えられている。

Figure19-11

この細胞反応のパターンは、前頭前領域は対側視野の完全な地図を持っており、それは視覚の作業 記憶のために利用されるということを提案する。この考えと一貫するのが、Principal sulcus周り の皮質の小さな損傷によって、サルにおいて損傷を受けたのとは対側の視野の特定の領域にあるモ ノの位置を覚える能力が障害されるというものだ。この高い局所性は視覚記憶の盲点(blind spots)あるいは暗転(scotomas)として記述される。

Baddeleyのヒトにおける認知心理学研究に基づいた提案に従って、近年のサルとヒトをつかった 研究では、作業記憶はいくつかの部分からなっており(modular)、前頭前連合野の異なる領域が 視覚記憶の異なった側面において重要であるということを示している。25章で学習するが、情景 (visual scene)の脳による解析は少なくとも、二つの主要で平行な経路で行われている:下側頭 葉を通りモノの色と形の情報(視覚像が"何か(what)"に関する情報)を処理する腹側経路(ventral pathway)とモノの位置に関する情報(視覚増が空間の中で"どこ(where)"にあるかに関する情 報)を処理する後頭頂皮質を通る背側経路(dorsal pathway)である。

Principal sulcusの腹側の領域は作業記憶の中にそのモノは何か(モノの形と色)に関する情報を 貯蔵する。溝に対して背側の領域はモノがどこにあるか(空間の中の位置)の情報を保持する。 加えて、前頭前皮質のニューロンのあるものは、形にも位置にも反応し、モノの空間の情報を統合 していると考えられ、それは行動の先導に必要である。これらのニューロンは、おそらく前頭前皮 質の腹外側領域と背外側領域の両方から情報を受け取っている。さらに、視覚空間記憶に関連し たこれらの領域に加え、PET(陽電子放出断層撮影: positron emission tomography)の研究か ら、ヒトの脳は言語記憶のための別の部位を持っていることが示されている。これは初期の認知実 験で予見されていたことである。

次の章と25章で学ぶことになるが、空間の知覚に関わっている後頭頂連合皮質は前頭前皮質に投 射して、作業記憶に関する領域と運動の計画と目と手の動きの実行に関わる運動領域と結合をつく る。日常的な条件下での複雑な行動を計画し実行するために、前頭連合野は後頭頂連合野と辺縁 連合野を今度は呼び出さなければならない。実際、解剖学研究では、前頭前連合野は後頭頂連合 野と相互に働いている。

4.3.前頭前連合野の損傷は人における行動計画(Behavioral planning)を妨害する

予想されるように、前頭葉を損傷した患者は、健常者と同じようには環境の刺激にたいして反応 しない。前頭前連合野を損傷した患者は生活においてほとんど達成しない。彼らの行動は、日常 の活動を計画して組織する能力が減退することをしめす。にもかかわらず、一般的な知性、知覚、 長期記憶は驚くほど障害されない。

ヒトと他の動物の前頭前野は、特に顕著なドーパミン作動性支配をもっており、この領域のドーパ ミンを使い切ると、損傷と同様の効果が起きる。Principal sulcusを囲む皮質のドーパミンが6- hydroxydopamineの局所的な注入によって枯渇させると、遅延反応課題の成績ははサルにおい て、障害される。6-hydroxydopamineは選択的にカテコールアミン作動性末端 (catecholaminergic terminals)を破壊する。このドーパミン作動性系への妨害は、顕著な思考 の障害を含む統合失調症の症状に寄与すると考えられている。60章でみるように、統合失調症患 者の脳画像化研究では、前頭前野の機能低下(hypofunction)が見られる。Wisconsin Card Test(Box 19-1)のような前頭前野機能を使う課題に挑戦させると、統合失調症の被験者は課題 の成績が悪く、前頭前野への血流量増加が健常被験者のそれよりも少ない。しかしながら、課題 の成績に報酬が課されると、統合失調症の被験者の血流量は不均衡に増大する。これらの観察 は、前頭前皮質の実行機能に対する重要さを裏打ちし、統合失調症の認知機能欠損は適切な前頭 前野の活性化に困難があるためだと示唆される。

5.連合野間の相互作用が理解、認知、意識へ導く

背外側前頭前連合皮質と頭頂連合皮質はもっとも密に相互に結合している連合皮質であり、両方 ともが膨大で共通な皮質と皮質下の構造へと投射している。(Figure 19-12)

Figure 19-12

後部と前部の連合野の相互結合は行動の先導に決定的である。後部連合野のニューロンは、刺激 がやんだ後もしばしば発火を続ける。それらは刺激が行動に含まれているときのみ特定の刺激にも 反応し、刺激が含まれていないときには反応しない。例えば、(報酬を得るために)近くの空間 を探索するキューになるならば光に反応するだろう。これらのニューロンの発火は、要求される 行動反応の種類によらず、例えば目を動かすのか手を動かすのかによらないし、動物が探索行動を するのを避けて単に報酬を得るために周辺視野から一部の空間に注意を向けることが要求される のみでも発火する。そのようなわけで、後部連合野のニューロンは複雑な行動の運動の側面よりも 感覚の側面にもっともきつく結びついている。運動前皮質のニューロンは感覚刺激に対する同様な 選択的反応性を持っているが、活動(運動出力)が要求されるときのみ発火する。後部連合野と 前部連合野の相互結合は活動が起こるかどうかと運動反応の時間パターンがどんな風かを決定す る。

一世紀以上前に、John Hughlings Jacksonは一貫した自己の意識感覚(the conscious sense of a coherent self)は脳の異なるシステムの産物ではないとの見方を示した。彼が論じたのは、意識 は連合皮質の操作から生まれるということだった。連合野を損傷した患者はある種類の刺激に対 して、選択的で極めて制限された自己認識(seld-awareness)の喪失を持つ。その一方で、他のこ とに対しては認識(awareness)を維持する。例えば、右(利き手ではない)頭頂葉に大きな損傷 のある患者は、対側の世界を認識しない(be unaware of the contralateral world)。"左"という 概念を失っており、患者はトレイの右側だけしか食べ物を食べず、もしそれでも空腹なら、残って いる食べ物が右側に位置するように右に回転することを学習するだろう。同様に、ウェルニッケ 野を損傷して言語障害をもった患者は言語の象徴的内容(symbolic content)に気付かないだろ う。患者は質問に対して質問を理解することなしに、中身のないことを目的もなく話すことで答え るだろう。患者の"演説(speech)"は情動緊張(emotional tone)によって通常ゆがめられている から、あたかも単語は単にジェスチャーコミュニケーションのお飾りのような行動として現れる。 同様の乖離が分離脳とよばれる患者において見られる。これは、慢性的なてんかん性痙攣を制御 するために大脳半球が分離された(外科的に脳梁と前交連を切断することで)患者である。分離 脳患者は二つの独立な意識的自己を持っているように見える。非優占(たいてい右)半球は"沈 黙"しているので、ひとは"話をする"優占半球(左)だけが意識があると考えてしまう。しかし、次 で見るように、右半球だけに入手可能な情報によって強制的に行動的な選択を課すと、右半球だけ で媒介されている広範な認知機能を見いだすことができる。

6.意識と感覚情報処理の流れは左右大脳半球で対称には障害されない

大脳半球における感覚委処理のいくつかの非対称性はおそらくほとんどの哺乳類に存在している が、そのような非対称性は、複雑なシンボル行動(symbolic behavior)にたいする我々の依存に よってヒトにおいて顕著である。言語、数学、楽譜を読むことはシンボルを使う明らかな例である が、シンボルの表現は事実上全てのヒトの行動の重要な要素である。にもかかわらず、ほとんどの 活動はある程度両半球でなされる。発話でさえ両半球にまたがる。優占(たいてい左)半球は単 語の意味とより関わりが深いが、一方で非優占半球は抑揚(tonal inflection)や情動的ジェス チャー、顔の表情により関わっている。(see Chapter 59)

空間の解析における非優占半球の重要性は、注意(attention)の決定的な役割によって明らかに なった。左下頭頂葉の損傷はたいてい右側空間の小程度の感覚無視をうむ。右頭頂葉が損傷され ると、感覚無視はより大きくなる。20章で見ることになるが、そのような損傷を受けた患者は、 対側空間の存在の認識に失敗し、左の四肢が自分のものであることを否定する(deny their left limbs as their own)。もっとも極端な例では、患者は左の四肢が麻痺させられていることさえ理 解できず、助けなしではベッドの中で起きあがることすら出来なくても彼らが病気であることを否 定する。

二つの半球の機能的差異は動きにおいても明らかである。他の動物と違って、ほとんどのヒトの行動は、動きの意図した結果が即座に明らかになることはない動きからなっている。サルは喉が渇けば小川に走っていき、水の近くに顔をおき、水をばしゃばしゃやったりすくったりして口に入れる。ヒトは特定の部屋に歩いていき、戸棚に手を伸ばし、コップをとり、蛇口をひねり、コップを水で満たし、口にもってきて水を飲む。行動の最後(コップを口に持ってくる)を除いて、行動のどの部分もすぐには飲むことと関わらない。他の全ての動きは、学習された運動であり、様々な他の目的のために行うことが出来る(例えば、ノブをまわすことはストーブをつける、車のライトをつける、ドアを開けるなどと同じ)。

従って、優占半球は一緒になって意図した行動を構成する動きを、強調させ遂行する主要な役割がある。優占半球の後頭葉のarea5の後部が損傷されると、非優占半球の同じ部位が損傷された場合よりも、学習した運動反応ができなくなる(失行症 apraxia)。同様に、優占半球の前頭部位が損傷すると、片方の手で、学習した動きを正確に行うことが出来なくなる。

ほとんど全ての右利きの人は左半球に発話がある。(註驚くべき事に、ほとんどの左利きの人も左半球に発話があり、25%が右半球発話である。Roger SperryとMichael Gazzaniga、Joseph Bogenは瞬間露出器(tachistoscope)を使って、視覚刺激を分離脳患者の右視野か左視野のどちらかに提示して、視覚と言語の独立性を示した。瞬間露出器による視覚刺激は、分離患者の反対の半球だけに投射する。なぜなら、脳梁繊維がないと、短い視覚情報の提示では同側半球へのアクセスをすることが出来なくなるからだ。(Figure 19-13)

(註: 半球の違いはWada testによって明らかにされる。Wada testは神経外科的な施術 をする際に言語機能を破壊するのを防ぎため、言語機能の優位半球を決定するためにもち いられる。テストでは、患者は声に出して数を数えるよう指示される。一方でsodium Amytal(アミタールナトリウム)というbarbiturate(バルビツール塩)を急速に働かせる ものを左か右の内頸動脈に注入する。クスリは好んで半球の注射されたのと同じ側に運ばれ て、その半球に軽い機能不全を起こす。半球が発話の優位半球だった場合影響をうける。患 者は話すのをやめ、続けるよう促されても反応できない。

Figure 19-13

分離脳の被験者の右視野にリンゴが提示されて、何が見えるか問うと、驚くことではないが、リン ゴと答える。しかし、リンゴが左視野に提示されると、患者は何かが見えることを否定し、答える よう促しても、想像するか作り話をする(guessed or confabulated)。この失敗は右半球が盲目 だからでも、単純な刺激を覚えていられないためでもない。患者はそれに触れることができるな らすぐに左手でそれが何かわかるし、触覚の手掛かりをつかって、覆いの下にあるほかのものから それをつまみ出すことが出来る。(Figure 19-14)このように、視覚刺激は右半球に限定されてい ると、患者は何を見たか名前を言うことが出来ないが、非言語的な手段でそれを同定することは 出来る。この健忘性失語症(anomia)から、右半球は話すことは出来ないが、知覚し、学習し、 覚え、運動課題のための指令を出すことは実際にできる。

Figure 19-14

そうではあるが、右半球は原始的な言語の理解はできるかもしれない。例えば、右半球にだけた くさんの単語が投射されると、読むことが出来るし、理解できる。分離脳患者に、D-O-Gという 文字が右半球(左視野)にぱっと表示されると被験者は犬の模型を左手で選ぶ。命令のようなより 複雑な言語入力を右半球にすると、あまり理解されない。このように、右半球はほとんど話すこ とは出来ないが、とても単純な言語なら理解できる。 そうは言っても、右半球は単なる言語能力をもたない左半球のコピーではない。知覚課題によって は、右半球は左よりうまくふるまう。例えば、ブロック配置課題(block-design task)では、色 のついた木のブロックの断片をくっつけてパターンを作るのであるが、分離脳患者は右手よりも左 手でやったほうが成績がよい。このように、前にも示したように、非発話半球は空間知覚問題に 長けている。

健常な脳においては、二つの半球の間の交連(commissures)を通るコミュニケーションが存在し、この相互作用は片方の半球で制御されているある機能にとって本質的であろう。事実、特定の課題を遂行する差異の片方の半球の能力は、交連切除手術(commissurotomy)のあと、悪化するという事例がある。例を挙げれば、分離脳手術の前は、どちらの手でも針金模型(wire figures)の詳細な形を弁別できた患者をGazzanigaが記述している。実験的な証拠は、この課題は主に右半球によって媒介されることを示しているが、施術後、患者はどちらの手でもこの課題を行うことができなくなった。このことから、この課題には両半球の相互作用が必要であると示唆される。このように、それぞれの半球の能力が劇的に違うにもかかわらず、相互に結合されると、様々な課題において言語的・非言語的に片方がもう一方を助けているようにみえる。


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