フェムトセカンド過去ログ

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■2006/12/30 土曜日

Review my 2006

長文御免。一年の反省で思ったことをそのまま書いているのでつまんないかもです。

今年を振り返ると、なんだか印象がぼんやりしている。自分が熱くなって何かに取り組んでいたという記憶がない。去年は研究で、一昨年やその前は単位をとるために頑張っていた。今年はなにをやっていたんだろう。

確かに前期は授業と課題に忙殺されていた気がする。週四日授業があって、雨後の筍のように課題が湧いて出て、ヒーヒー言っていた記憶がある。初心者には荷が重すぎるプログラミングの課題を成し遂げた達成感はそれなりにある。でもそれも数学で言えば四則演算ができるようになった程度で微分や積分にはほど遠いようなスキルだと思う。8月は学会やキャンプであちこち飛び回っていて、9月以降はなんだか無為に過ごしてしまった。9月、10月、11月、12月、何をやっていた?10月に初めてアメリカに行ったことを除けばさしてこれをやった!という記憶がない。芸大と、ゼミと、カンデルとボーイスカウト。ほぼそれで説明できるような気がする。

苛立つのは研究がexplicitに進んでいないことだ。カンデルを半分ぐらい読んで神経科学の知識はかなりついた。皮質の領野の機能と場所、皮質下の構造とその経路、機能、そういったものがかなりクリアに記憶されている。でもだからなんだというのか。知識がつけば研究できるもんじゃないことの証左だと思う。「感情→情動→モチベーション→作為と無作為の間」という風に興味の対象をかなり絞り込めたものの一向に何の結果もなく、甚だ先行き不透明だ。

今年は慣れる年だったのだと思う。「生きること」に慣れていない幼少時代の記憶がおぼろげなように、今年も慣れないこと・知らないことの連続で印象がおぼろげなんだろう。茂木研に慣れた、東工大に慣れた、一人暮らしに慣れた、脳科学に慣れた。茂木研に慣れたというか馴染んだというか。こないだのX'masSPのときに馴染んだ、と感じた。茂木研は去年までいた研究室と全然違うのはもちろんだが、そもそも普通の大学の研究室とは全然異質な場所だと思う。去年までいた研究室の方が断然普通に近いと思う。それは実験系と理論系の違いなのかもしれないしオレは理論系を知らないから断言はできないのだけど。

茂木研に慣れて、今の脳科学の現状がまだまだおぼろげだけど掴めてきて、メンバーとどんな風にコミュニケートすればいいかわかってきて、この研究室でどんなことができるのか見えてきて、自分の中でいかに空っぽであるかがよくわかった一年だった。

今、何よりも戸惑っているのが「自分で考える」ということ。決して、いままで「自分で考える」という経験をしてこなかったつもりはないのだけど、今のこの局面に対しては稚戯に等しい。今までは例えまわりは荒野でもアスファルトで舗装されてて、あるいは道らしい道があってその上をフラフラ歩いていけたんだけど、今は空っぽの何もない真っ暗な宇宙空間に放り投げられて、上も下も右も左も前も後ろもなくて、ただ遠くのほうに名前も知らない無数の星が輝いていて、どれもこれも遙か遠くて、しかも一点を見続けているのさえ難しくて、決まった方向に進むなんて到底無理。そんな感じ。いままで、考えるという行為をそれなりの強度でしてきた自負があったのだが、ままごとにすらなっていなかったんじゃないか。

そんなことに気付かされた一年だった。気付いたのはここ最近で、はじめはその無力さすら感じていなかったのだと思う。だから来年は、なんとしてでもこのよちよち歩きから脱却し、どこかに向かってすっ飛んでいられるよう、何かを掴もうと思う。そのために精一杯努力をしようと思う。ちょっと昔の自分だったら「精一杯努力しよう」なんて日記に書かなかったと思う。こんな謙虚になれたのはいつぶりだろうか。この変化が今年の自分を表していると思う。

昨日、映画「ファイトクラブ」を借りて見た。たぶん見るのは3回目。何回も見る映画ってこのファイトクラブとアメリぐらいしかないかもしれない。何故か不意に見たくなる。この映画が自分にとってひとつのバイブルになっているということを自覚した。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1