フェムトセカンド過去ログ

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■2007/2/20 火曜日

事務的な作業、失敗の本質、スターウォーズEP4

今日は、郵便局に行ったり、封筒の宛名書きをしたり、メールを書いたりと事務作業のようなことをやっていた。やらなきゃやらなきゃと思っていることはいくつもある。だけどなかなかやる気が起きなかった。少し片付いた。明日もこの勢いでいろいろと事務的な作業をこなせればいいな。人格障害の本を買った。焼き鳥たべた。ここ数日、会う人に実験の被験者をお願いしていて、ちょっとずつデータが溜まっている。

(2月19日)

修士2年のポスター発表会&専攻の卒業パーティ。久々に、同じ専攻の同級生と会って話して楽しかった。また、茂木研のメンバーがわいわいガヤガヤとD部屋で作業する時間もあって、それもいい時間の流れ方だなと思った。

(2月18日)

「失敗の本質」を読み終わった。確か、まだ早稲田にいた頃から読んでいた記憶があるから、読了に1年以上かかった模様。この本は、大東亜戦争における日本軍の戦史を議論したもので、「なぜ日本軍は戦争に負けたのか?」という問いを客観的に冷静に分析し、多大な熱意を持って考察がされている。出版は1984年。とても面白かった。

よく「日本はバカだからあんな戦争をしたんだ」という人がいるけど、それは全くナンセンスだしナイーブすぎる。日本はあのとき、極限まで追いつめられていたのだ。欧米列強に、かなり挑発されていて、戦争か服従か、そういうのっぴきならない二者択一を迫られていた。そういう止むに止まれぬ文脈を全く無視て「バカだから」という理由で片付けようとするのはナンセンスだ。そこら辺のことは、以前「戦争の近現代史」という講談社の新書で読んだ。失敗の本質では、どのような戦闘が行われ、どの程度力が拮抗していたかということを学んだ。開戦時に全体的な戦力としてかなりの程度日本が劣勢だったということは印象としてあったが、本を読んでいると、「もしかして勝てたんじゃないか?」と思いたくなる節がいくつもあった。読む前は100万分の1ぐらいしかなかったろうと思っていたが、数パーセントぐらいは勝つ見込みがあったのではないかと思うようになった。本の前半はいくつかの主要な決戦の分析と考察からなっている。ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄。 個々の戦闘の描写は戦争映画を見ているかのように想像力をかき立てられた。そういう読み物としても面白かった。

本の中で「コンティンジェンシープラン」という言葉が出てきた。コンティンジェンシー、contingency。茂木さんがよく使う言葉だ。読んでいたときはこの言葉の意味がよくわからず、「こん・・・こん・・・こんじぇしー?」と音にすることさえ難しかったころだった。(だって「コン、ティン、ジェン、シー」と四つも文節に分かれる単語って滅多にないし、その音の並び方も今まで知っていたどの単語とも違かったから)でも、この本に出てきてくれたお陰で意味がわかりやすくなった。「コンティンジェンシープラン」というのは「不測の事態が起こったときにそれに対応するためのプラン」のこと。それまで、contingencyという単語はqualiaと同じぐらいマイナーな単語だと思っていたんだけど、こういう文脈で使われることがあるのか!ということがわかって、親和性が増した。(そういえば、Qualiaという単語も以前に比べればずいぶん知られるようになりましたね。)

文庫版のあとがきでこう書かれている。(これだけ書くと失敗の原因として陳腐な感じはするけど)
“われわれにとっての日本軍の失敗の本質とは、組織としての日本軍が、環境の変化に合わせて自らの戦略や組織を主体的に変革することができなかったということにほかならない。”
これと同様のことだけど、オレが感じたのは、日本軍は分散が極度に小さい組織になっていたから環境変化に適応できなかったということで、前回日記に書いたことに通じる。日本軍の適応ぶりは驚嘆に値するものがある。いってみれば、軍人全員が仕事歴ウン十年の職人のような技術を持っていて、「月月火水木金金」という訓練につぐ訓練をによるものだ。物量共に劣る日本軍が開戦後の緒戦において、なんとか米軍と伍して戦えたのはその賜だった。そういう戦略に頼っていたからこそ、長期戦になっていった結果、物資不足はもとより人材不足も起こり、軍の機能が瓦解していった。

結局、長期戦になったら勝てないことは明白であり、開戦前から軍司令部も認識していたことだった。こう書くとさっきいったことと矛盾するように見えるが、だからこそ、短期で決着をつけるようなシナリオを書いていたし、それも成功の見込みの全然ない絵に描いたもちのようなプランではなくて現実に根ざした実現の可能性のあるものだった。

歴史についてはもっと知りたいと思う。

夜に、「スターウォーズ Episode4新たなる希望」を見た。やっとこの年になって初めてスターウォーズをみたよ。公開順に見ようと思って、Episode4から借りた。牧歌的なSFだなと思ったけど、そのディテールの作り込みはすごい。物語から豊かさが溢れている。物語の冒頭の「R2-D2, where are you?」という台詞がいい!と思った。C-3POとR2-D2のコンビもすごくいい。黒沢明の「隠し砦の三悪人」という映画の登場人物がモデルになっているそうだ。それから、ハリソン・フォードが若い。オレが見たの映像はずいぶんキレイで、これは後になって修正されたものらしい。公開当時の物がみられるらしい ので、そっちもみてみたい。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1