フェムトセカンド過去ログ

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■2007/2/17 土曜日

本二冊、澤さんの発表、分散を維持するシステム

鶏肉が安くて、買ってきてただ焼いて食べた。

ゼミに向かう電車の中で柴崎友香の「青空感傷ツアー」を読み終わった。話の三分の二あたりから加速度的に話が面白くなった気がする。小説の世界に慣れたからかもしれないが。そこからラストまではノンストップで読み進めて、ラストがとても良かった。解説は五反田からCSLまで道を二宮金次郎しながら読んだ。(歩きながら読んだ)解説が読後の高揚感を更に鼓舞するような内容で、読んで良かったと思った。

ゼミは、中村研の澤さんが博士論文の発表を、CSLに出張してきてやってくださった。正確には茂木さんによる予備審査。隣の研究室だけど、輪読や合宿を一緒にやり、前期の授業では課題にヒーヒー言っていたときに助け船を出してくださり、とても尊敬していて頼りにさせていただいている先輩の一人である。発表の前もJavaに関する疑問をいくつもさせていただき、快く答えてくださった。

澤さんの発表後の議論で「カマキリみたいにE(M)が低い生き物は種を維持するためにリスキーな行動をとらざるを得ない」という話がでて、その話の真偽はともかく、あるひとつの確信めいたものが生まれた。ある生き物の種の中で生存することが厳しく、種内での能力スペクトラムの中で限られた範囲の個体しか生存できない場合、生き残った個体の次の世代は、その傾向をさらに強化する方向にはたらくだろうか?ということを考えた。その方がその後の個体数は増えていくだろうが、何かを得ることは何かを失うことであり、種内の個体がみんなしてある能力に特化し、能力の分散が極端に小さくなってしまうと、環境がガラッと変化したときに対応できなくて、絶滅してしまうということはあるように思う。環境の変化は長いスパンで見れば必ず起こるから、世代交代で能力スペクトラムの分散を小さくしていく方向に変化し種内の全個体が高度に最適化しようとする種は必ず絶滅することになる。ということは、分散を維持しつつ適応していくシステムというのが進化の本質なんではないだろうか。そして、その分散を維持することにかけては、遺伝子のシステムはうってつけなんではないか。遺伝子の相同組換え、つまり父方と母方両方の遺伝子を受け取り、部分的にどっちを使うかを変化させることで、多様性が生み出され、分散の維持に強力に寄与しているのではないか。わざと前の世代とは違う組み合わせになるように作っているんだから、そこには強い作為性を感じる。そんな考えが浮かび、かなり確信している。

進化で生き残る種というのは、適応度が高いものと言われているが、もう一歩突っ込んで表現すると、種の能力の分散を高く維持できるシステムを獲得した種のことではないだろうか?そこには、品揃えをよくすることと、仕入れを一括してコストを下げるというトレードオフの関係の間で、スーパーマーケットの店長が陥るせめぎあいと似たものがあるのではないだろうか?分散を広げるということは余剰なコストがかかることであり、戦略(能力)の分散を狭めて環境に最適化した方がコストはかからない。その一方で、環境の変化に適応するために分散を広げておかないといけない。そういうジレンマ。

ゼミ後はあさりで宴。どっさり料理を注文し、楽しい宴であった。3月を過ぎたら、澤さんとも、卒業してしまう茂木研の先輩方とも簡単にはこういう時間が過ごせなくなるということが、なんだか嘘みたいだが、でもやってくる。そういう事が頭をよぎるので、最近は飲み会の席でふと切なくなってしまうことが多い。今という時間が精一杯に輝きますようにと願う。

帰ってきてから、読みかけだった小松左京の「日本沈没」上巻を読み、ついさっき読み終えた。田所博士が延々と自分の仮説を語る場面が続き、しかも小笠原海溝とフィリピン海溝がどうの、それでなんとか海溝がどうのと、平易ではあるがものすごくくどく書いてあるのでそこで読むのに飽いてしまった。今回はそこを何とか切り抜けることができた。その後に、第二次関東大震災の凄まじい震災風景を描写が続くのであるが、その描写が圧巻で、物語に引き込まれテンポ良く読めた。本当にあったんじゃないのか、と思いたくなるようなディテールに富んだ描写で、作者の想像力に舌を巻いた。

読みかけの本がまだ4,5冊あるので、早く片付けてしまいたい。思えば、二、三年寝かせているのもある。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1