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Negative symptoms: A review of schizophrenia, melancholic depression and Parkinson's diseaseという論文を読んだ。この論文のお陰で、自分の中で分裂していたものがひとつにつながった。ベンジャミン・リベットの実験に代表されるような自発性の問題に興味がある一方で、精神疾患に関しても興味があった。自分の直感としてはそのふたつは関係があるのだが、いままでそういうのを裏付けてくれるような文献はみあたらなかった。この論文は統合失調症の陰性症状という概念を拡張し、うつ病とパーキンソン病における抑鬱状態もあわせて考えてみようというレビュー論文である。統合失調症と主として運動障害であるパーキンソン病の関連性はずっと前から思っていたことで、こうして論文で指摘されて安心した。また、統合失調症の陰性症状とうつ病の状態は似ていると思っていたので、その点でも安心した。統合失調症陰性症状とそれらの疾患との関係がはっきりと明らかになったわけではなく、そういうのと絡めて考えると新しいことが見えるかも知れないという主張に過ぎないが、それだけでも自分にとっては興味深い論文である。さらに、論文中に準備電位の話もでてきていて(リベットの論文も参照されている)、それを読んだときに「つながった!」と思った。自分は統合失調症を基底核ー視床ー皮質ループで説明しようとしていたが、この論文では皮質ー基底核ー辺縁系との関係を述べている。どちらにしろ基底核が含まれているし、辺縁系は関係があると思っていたので、基底核ー視床ー皮質ループは無理でもそんなに根本的に違うとは思わない。
実験の視覚刺激提示のためにPythonのvision eggというのを使ってみようかと思っている。Pythonという言語は使ったことないけど、ちらちらっとみたらそれほど難しくはなさそうだった。OpenGLはうまく使えないのでvision eggとやらでなんとか簡単にできないかなとたくらんでいる。vision eggはOpenGLの命令を書いているらしいので、どっちみちOpenGLがわからないと無理かも知れない?まあやってみようと思う。
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Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1