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本郷で授業。心理物理学の話。これを聞いてやはり脳科学は面白いのだと思ったが、問題は自分のやっていることがその面白い部分に接続できていないということなのだと気付いた。
授業後、上野に行く。丸井でズボンを一本買った。高かった。いままで買ったズボンの中で一番高かったと思う。年に数回しか服は買わない。それも大抵は持っている服が擦り切れて穴が開いたりして、どうしようもなくなったときばかりだ。だけど、服一着当たりの単価はわりかし高くて、だから年間の服飾費は人とあまり変わらないかもしれない。あまり安い服は着る気がしない。贅沢からそう言っているのではなくて、安い服だとディテールが満足いかないからだ。ディテールが満足いかないと着心地が悪くて嫌になってくる。あるいはそういうことを言うことが贅沢なのだろうか。
その後、渋谷でまた映画を観る。二日連続。
「ボラット 栄光なるカザフスタンのためのアメリカ文化学習」
いやあ、笑った。
ニューヨークの地下鉄で、カバンを持ち上げたらフタが開いてしまって鶏が飛び出すとか(なんで旅行カバンに鶏はいってんだよ!)、道行く人誰彼構わず(自称)カザフスタン式挨拶(両頬にキスする、男限定)をしようとして本気でいやがられたりとか、ホテルのエレベーターに案内されると「小さいけどいい部屋だ」と言って荷解きを始めたり、便器の水で顔を洗い出したり、そういう「普通」のギャグセンスはかなりよい。
だけどボラット演じるサシャ・バロン=コーエンはそんなギャグ映画を作りたかったわけではないわけで、こっちが観ていて「ヒー」と肝が冷えるほど恐ろしいことをやってのけたりする。アメリカ南部の愛国主義者ばかりのロデオ大会会場でアメリカ国歌のメロディーに乗せてカザフスタン国歌を歌うシーンは大ブーイングの嵐で、観てるこっちが恐ろしかった。後日談によると、激怒したロデオの出場者たちうが馬に乗って撮影隊のバンを取り囲み、リンチを要求するという出来事が起こったとか。
すっごく笑えるんだけど、終わった後は何やら後味が悪いのはそういう理由。
ちなみに、ボラット演じるサシャ・バロン=コーエンは自閉症の研究で世界的に名高いサイモン・バロン=コーエンのいとこにあたる。
そろそろ髪を切りたい。
This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1