フェムトセカンド過去ログ

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■2007/5/24 木曜日

ヒットエンドランのように

久々に頭が十全に働いた。ヒットエンドランのように、ある思考が次の思考を生み、スコンスコンスコンと物事が進んだ。これが本来の自分なのだ。この明晰さがあれば、どんな難問題だってしつこく考え続けて解決してみせるのに。そう思える。

昨日の日記に書いた履修申請し忘れの科目と文献取り寄せサービスの件はどちらも片付けた。必要な書類を耳をそろえて出してきた。

申請し忘れた科目の追加登録の書類をN先生に持って行ってサインをしてもらうように頼んだらこう言われた。「こういうことをしてるとね、社会的信用を失うんだよ。笑い事じゃなくて。」思わず片膝をついて傷口を押さえたくなった。突然ビンタをくらったみたいだった。

それでも落ち込むまい、この人を憎むまいと思った。そういう感情を生じさせてそれに身をゆだねてしまうのは、おそらく合理的な反応ではない。それでもしばらく立っているのが精一杯、みたいな気分だった。

午後、最後のカンデル輪講。オーガナイザーの須藤さん、お疲れ様でした。須藤さんには花束ぐらいあげてもよかったんじゃないか。みんなで祝杯をあげてもよかったんじゃないか。それぐらい須藤さんはとてもよくやってくれたと思う。輪講の運営の仕方で何度も意見は衝突させたけど、それでもあの輪講を仕切ってくれたことに対してはとても感謝しているし、敬意を感じる。これから博士号取得に向けて大いにがんばってほしい。オーガナイザーという大荷物を降ろしたのだから、きっと立派な仕事ができると信じています。

自分が自発性にこんなにこだわっているのは、それが自分が小さい頃からいやだなあと思っていたことだからだ。小学生の夏休みは毎日ゴロゴロしてテレビばかり見ていて、親父によく怒られていた。小さい頃の夏休みの記憶は、そんな風に親父に「寝てばかりいるんじゃねえ!」と怒られている記憶ばかりな気がする。そんな風に寝てばかりいる自分は嫌だったけど、でも何をしたらいいかわからなくて、何も出来ない自分が嫌だった。ずーっとそういう思いをひきずっていたのだと思う。

だからなんとか自分で動きだそう、自分の考えで動こう、自分から何かをしようと必死で自分で自分の尻を叩いている。昔の自分だったら理研のサマープログラムやガクシンに応募するという行動は起こせなかった。きっと、「出した方がいいのかなあ、でもめんどくさそうだなあ、どうせ受からないよなあ」という風にぐだぐだ悩んで、結局出すか出さないかの決断すらしないうちに期限が過ぎていったと思う。学部生の頃はそれに似たような思いをすることが多かったし、もっと何もわかってなかったし、そして幼稚だった。

自分で動いてわかるのは、動きに対する抵抗力が二種類ある。ひとつはあからさまに人の足をひっぱる場合。それは意見が対立してたり、嫌がらせされたりという場合で、そういう風に抵抗力を受けることはあまり多くない。よくあるのはむしろ何もされない場合だったりする。何もされないというか自分のアクションに対して何の反応もない場合。何の反応も無いことがなぜ抵抗になるのかと思われるかもしれないけど、無反応だとすごくやりずらいのだ。それがわかるようになった。周りに対して気を遣う人ほどその抵抗力は大きいのだろうなと思う。一人で勝手にやってる人ほどそういう抵抗は小さい。それで最近は一人で勝手にやるようになってしまった。

そういう風に思うようになって、誰かがアクションを起こしたときは、ともかく何かしらのリアクションをしてあげるよう心がけるようになった。もっとはやくからそうしなかったことが悔やまれる。自分の無反応さが過去にどれぐらい人を傷つけていただろうか。

今オーストラリアに行っている恩蔵さんが最後のゼミで話してくれたことのひとつも「自分からアクションを起こそう」ということだった。その話を聞いたとき、「恩蔵さんも必死で考えて行動して、傷つきながらも前進して、そんで今ここまで来たんだなあ」と思ったら、すこし泣けた。

いまオレの目はきっとギラギラしてる。理由はわかっていて、苛立つことが多いからだ。気にくわないことが多い。せいぜいその苛立ちをエネルギーに変えて一人で勝手に突っ走ろうと思う。どこかで痛い目に遭うならそれはそれで構わない。

家に帰ってきて、買ったばかりの「Biological Psychology」という本をぺらぺらめくった。ガクシンを出し終えて、久々にそういうことをする余裕ができた。これは英語で書かれた教科書だ。とりあえず絵だけ眺めながら全ページに目を通した。この教科書、かなり良い。こういう風に表現した図が見たかったんだよ!という図がいくつかあった。カンデルで神経系の解剖学と細胞生物学を割とやったわけだが、ここのところ生理学の知識が足りないのじゃないかという思いが頭をかすめていた。アクションポテンシャルや神経伝達物質や興奮性か抑制性かということだけじゃなくて、もっと脳に限らない内分泌系やホルモンの働きなどもおさえなくちゃダメなんじゃないかという気がしていて、この本は生理学的な記述がけっこうきっちりしている。これはいい本を買ったかも知れないと思った。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1