フェムトセカンド過去ログ

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■2007/2/27 火曜日

港北郵便局、大倉山駅、九段下

一旦は書き上げたサマープログラムの志望理由書を、先輩にメールを介して見てもらって手直しした。換骨奪胎とまでは言わないが、それでももとのものよりも違う雰囲気のする英語になった。

これとCurriculum Vitae(履歴書)と推薦状2通を入れて封筒を閉じる。宛名は自分でも笑ってしまうほどへったくそ。(今気付いたんだが「様」と「御中」は両方書いていいのか?)Curriculum Vitaeも志望理由書もどちらも書くのが大変だったけれど、とてもいい経験になったし、得るものは大きかったように思う。

家から少し離れたところにある港北郵便局に出しに行った。マンションを出ると、となりの家の庭にある梅の木が咲き誇っていた。梅は枝の上にちょこんちょこんと花がのっているに過ぎないが、ひとつひとつの花はこぼれそうな勢いで咲いていた。満開だった。そして、その花に見とれるのを阻止しようとするかのように何とも言えない感触の風が頬を撫でた。風は官能的なほど暖かかった。その二つの刺激で、思わず「春が来た!春が来た!」と叫んで往来を駆けていきたい気分になった。もはやこの空気は春としか呼べない。まだ2月だが、春としか呼べない。

郵便局で「翌朝10時便」というので出す。これで28日の締め切りは守られることでしょう。陽気に誘われて、さらに郵便局から離れる方向に歩いた。散歩の時、いつも引き返してしまう太い道路も歩道橋を渡って先に進んだ。散歩が心地よい。少し歩くと何やら賑やかな街並みが見えてきたので近づいたら菊名駅の隣の駅、大倉山駅だった。菊名よりもはるかにお店が多く、活気があった。こんな近くにこんな場所があったのか!と発見に喜んだ。

よさげな感じの喫茶店を見つけてそこに入った。お店は男の人がひとりでやっているようだった。この男の人はものすごく体がガッシリしていて、腕も腰も足も全体的のオレの1.5倍ぐらいの厚みがあるのに、なぜか女性的な雰囲気のある不思議な人だった。ビーフカレーを注文した。お店はほどよくすいていて、カレーもおいしく、気に入った。

喫茶店を出た後、帰ろうかと迷ったが、さらにでかけることにした。電車に乗って九段下まで行った。九段下にある印刷屋さんに用があったのだ。聞きたいことがあって行ったのだが、その目的は十分に果たせた。たまに応対してくれる人が悪いとこちらの知りたいことがわからないまま終わってしまうことがある。印刷屋さんに寄った理由は、いずれ明らかになるでしょう。

印刷屋さんのあと、前に寄ったことのある定食屋さんを探したが見つからなかった。通りを10往復ぐらいしたのだが、みつけられなかった。はて。潰れてしまったのだろうか。お刺身が新鮮でおいしくて安かったのに。定食屋さんはあきらめて、すぐ近くのそば屋さんに入った。一度来たことあるお店だ。九段下から連雀町のまつやはそれほど遠くないのだが、今日はそっちではなくこっちの気分だった。

店は小綺麗で新しく、居心地が良かった。冷や酒を頼んだら「今日はあったかいでしょ。冷酒をたくさん用意しといて正解だったわ」とおばあさんがにこやかに行ってくれた。そうか、今日ぐらいの陽気だとみんな冷酒が飲みたくなるんだなあと思った。オレは池波正太郎のファンなので蕎麦屋は蕎麦を食う場所ではなく、酒を飲む場所だと思ってる。それがわかっているかのようにその蕎麦屋には安くて手頃な肴が多かった。そんなわけで、サマープログラムの志望理由書を書き上げたことを祝って、ひとり祝杯をあげた。サマープログラムは、選考が厳しいらしくなかなか参加することができないらしい。だから、応募はしたもののきっと受からないだろうなという気がしている。オレみたいなペーペーが受かるはずはない。そう思っているはずなのに、気付くと夏の暑いさなかに和光で必死に勉強している自分を想像していたりする。

まあ合否はともかく、さっきも書いたけど、この応募をしたこと自体がいい経験になった。英語の履歴書の書き方がわかったし、英語が上達した。いま英語の文章を読むと、いままでとは全く感覚が違う。曇りガラスを通して見ていたものが、窓が開いて手で掴めるようになったような違いがある。これは結構な進歩じゃないか。

それに、英語だけではなく「自発性」について今自分が考えていることをまとめる機会にもなり、自分の立ち位置や方向性がより明確にわかるようになった。「なんだ、少しは前に進んでいたんじゃないか」と思えた。

梅は見れたし、酒は飲めたし、今日は幸せな一日でした。蕎麦は食べずに蕎麦屋を後にした。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
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