フェムトセカンド過去ログ

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■2007/2/13 火曜日

ルイス・カーン、ネタとシャリ

今日は建築に関する講義を聴きに行った。月1講義の2回目。

2月13日(火)齋藤裕連続講義第2回「ルイス・カーンの建築」

建築に関してはまったくの門外漢でよくわからないが、この講義をやられている齋藤裕さんというのはとてもえらい先生らしい。この授業は僕の友達がこの先生に直接掛けあって授業をして欲しいと頼んで実現したとのこと。その友達は「建築集団A+」というあつまり(サークル?)の一員なのだけど、A+の広報活動や、齋藤裕さんの集客力と相まって、今回も前回もかなり人が集まっていた。ああやって、たくさんの人を巻き込んで何かイベントを開催するエネルギーってすごいなと思う。自分にはないそういう力がまぶしい。

ルイス・カーンの建築は前回のルイス・バラガン建築のような溢れる光や色彩の華やかさはないが、闇の中の佇まいには目を見張る物があった。

あんなにすばらしい家に住みたいなと思う反面、でもどうせ生活しているうちに生活感が滲み出た空間になってしまうんだろうなとも思う。だけど、齋藤先生はそんな意見を一掃する。「それはそういう家に住んだことがないからそういうのだ」見せられる写真はすべて齋藤先生自らからが撮影したものだ。そして、その写真はみな一様に美しい。写真を撮るとき、先生はそこを掃除したりはしないという。わざわざそんなことをしなくても、その家の人たちはこれだけ美しいままで暮らしているのだという証左になっている。

でもそれはわかる気がする。そんな美しい家に住んだことはないけれども、美しく暮らすことをアフォードする建築はあるように思う。生活に一定の張りを緊張感を、審美眼を維持することを要求するような、要求というよりはそれを自然にさせるようなスパイスのような役割をもつ建築はあり得るように思う。そういうものは、建築だけではなくて例えば文房具とか、服とか花瓶とか、椅子や机とか、道や公衆トイレとか、あらゆるものがそういう存在になる可能性を秘めているのだと思う。

帰りに、新宿で回転寿司を喰らった。半年ぐらい前はその品質に満足したものだが、どうも質が落ちてしまったようだ。北千住の駅の中にある回転寿司屋も、行くたびに質が落ちていくのを本当に残念に思う。「回ってる寿司だから仕方ないか」と諦めるしかないのだろうか。

寿司というのは“握る”ものだろう。なのに、でてくるのは「刺身のっけ酢飯」になっている。箸でつまんで醤油をつけようとする動作で簡単にネタとシャリが分離してしまう。本当の寿司だったらそんなことは絶対にあり得ない。寿司というのは横に転がしてもネタとシャリが剥がれることはない。ネタとシャリが簡単に分離してしまうので醤油をつけるのにも難儀する。そもそもネタが大きすぎるのにも問題がある。シャリにマントをかぶせたようにだぶだぶにネタが余っているのばかりでうんざりする。そんなにでかくちゃ醤油がつけきらないし、口にも入りきらない、おまけにあんまり大きな刺身はいくら新鮮でも生臭さでウッとなる。だからネタは適度な厚さと大きさでなければいけないのに、世の中には「ネタはでかい方がよい」という信仰のようなものがあって、シャリの3倍ぐらいの大きさのネタがのった寿司がテレビでとりあげられたりする。そういうのには閉口してしまうよ。あとどーにも鼻持ちならないのが盛りつけ方。ものによっては刻んだネギやおろした生姜がのっているが、そののせ方が本当にぞんざい。いかにもやっつけ仕事、のっけときゃいいんでしょ?ていう態度が見え見えで、見た目もおいしそうに盛りつけるという美意識をまったく感じられない。軍艦巻きとか平気でのりが崩れたものを出してくるし。なんでこうなってしまったんだろう。日本酒にしても寿司にしても、本来の姿がうち捨てられてしまっていて、形骸化してしまっているように思う。本末転倒というか、はっきりいって台無しだ。先ほどの店の唯一の救いは、ネタが新鮮でうまかったことだ。だがオレは刺身が食いたかったわけではない。

ポストに実家からの郵便物が届いていた。普通の封筒がぶくぶく膨れている。なんだろうと重いながら開けてみるとチョコレートが入っていた。それで、明日がバレンタインなのを思い出した。妹よ、どうもありがとう。コーヒーと一緒においしくいただかせていただきます。

昨日、Trainspottingという映画を見た。それから、もうじき「軽症うつ病」という本を読み終わる。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1