フェムトセカンド過去ログ

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■2007/1/13 土曜日

無制限質疑応答、Spontaneity、Darwin's Nightmare

昨日は2007年初のゼミだった。来週の水曜日に控えたM1構想発表会のためにM1が発表。Anthony A. Graceの側坐核が海馬と前頭葉と扁桃体からの入力によって行動のgatingをしているという仮説をアブストラクトにねじこんで、目鼻がついた気になったのがその日の朝で、ゼミ開始ギリギリまで発表用のスライドを作る。結局、スライドは4枚つくるのがやっとだった。発表時間は5分なので、一枚につき1分ぐらい話せばなんとかなるはず。即興で喋った。途中、何度もつっかえ、どもり、言い直し、耳障りの悪い発表になってしまった。そうやってスムーズに喋れなかったお陰で発表時間は5分ぴったりだった。嬉しくない。

予想されていたことではあったが、その後の無制限質疑応答は矢が降り注ぐようだった。次々に痛いところを指摘されて内心悶絶しつつ、なんとか箸にも棒にもかからないような言葉を紡ぐのが精一杯だった。無作為をどうやって定義するのか?無意識・意識軸と刺激あり・刺激なしというコンビネーションで一体どこのことなのか?Haggardは?Libetは知ってる?刺激が内部からのものなのか外部からのものなのか分けられると思う?tappingとか右手をあげるみたいな研究でこういうのはずいぶんやられていると思うけどどうやって差異化するの?赤ちゃんのGeneral Movementとの関連についてはどう?voluntaryとspontaneousの違いを説明できる?自由意志はあると思ってるのないと思ってるの?量子力学はどっちなの?計算可能性と予測不可能性は同じじゃないってわかってるよね?お前のいう無作為が作為に変わる瞬間てどんななの?で、一体どんな実験やりたいの?喧々囂々侃々諤々。茂木さんのブログには「熱弁ふるう」なんて書いてあるが、ほんとうのところ熱弁をふるわれてたわけです。

こんなことをいうと負け惜しみにしかならないが、飛んでくる質問はいままでに頭をよぎったことがあるものが多かった。だけど、頭によぎって考えてみてもやはりわからないので放置したままだったから結局あたふたすることになる。わからなくても、考えたことを書き留めたりして記録しておいて、わからないなりに考えたことを何か言えればよかったと思うのだけど、思い出せないことが多かった。でも、決定的にまずかったのは何をやるのかと言うことが全然具体的ではなかったことだった。「とにかく叩き台になる実験系を考えて来なきゃダメだよ」と言われた。実験系を考えるために、作為とは?無作為とは?自発性とは?自由意志とは?入力と出力、そこに絡む回路の変形発達のメカニズムは?とかどんどんわけがわからない方向にいってしまった。船出しようと思ったが、船とは何かわからなくなって船を分解しだして水に浮くことすらできなくなってしまった、みたいな感じ。

そんな感じのゼミでした。その後は、新年会ということで五反田最後の我らのオアシス、あさりへ移動。弱ったなー弱ったなー構想発表会どうしたもんかなーと少々しょげつつ酒を飲んだ。その後カラオケ。カラオケについた頃にはかなり陽気になっていた。

今日は、そんなわけで朝早く起きてHaggardやLibetの論文を探したりした。Jounal of Consciousness studyという論文誌に載っている論文が欲しかったのだが東工大の図書館にはない。東大にあるかなと思って調べてみるとあった。なんとか手に入れられないものかと思って、東大図書館のページを見ていると大学院生は学生証を見せれば閲覧可能と書いてあったので駒場まで出向いた。手に入った。わーい。もっとはやくSpontaneityというキーワードで調べるべきだった。MotivationというテーマからSpontaneityというテーマに変わりつつある。

せっかく渋谷にでたからと思って、シネマライズで「ダーウィンの悪夢」という映画をみた。見終わった後、悪夢だ、と思った。ここのところ映画館で見る映画は意図してないのにドキュメンタリーばかり。 ドキュメンタリー映画と普通の映画はどうちがうのだろうか?と考えた。ドキュメンタリーの場合は映画というメディアが情報のメディアとしての性格が強いのに対し、普通の映画は仮想の世界を構築するためのメディアとしての性格が強いのじゃないか、と思った。絵画においても光というメディアと絵の具というメディアがあるんじゃないだろうか。とか思ったり。

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This web site names フェムトセカンド / femto second = 10-15 秒 .
Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
since 2006/4/1