フェムトセカンド過去ログ

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■2007/1/1 月曜日

二度目の掃除、若き数学者のアメリカ

年が明けた。年賀状が一通も来なかった。オレは孤独な晩年を迎えるのだろうか。一通だけ来たんだけど、それは、卒業した高校から毎年届くやつでカウントしない。

アンドレ・マルローの「芸術とはアンチデスタンである」という言葉が気になっている。何年か前、授業で聞いた言葉なんだけど、これがどういう文脈で言われたのか、気になっている。

また実家の自分の部屋を掃除した。これでほぼ捨てるべきものは捨てたと思う。次は本の整理をしよう。ねずみはまだ出る模様。親父と掃除中、壁に穴が開いているのを発見し、セメントで埋めた。

実家は暖かくて、飯がたんとあって、ぬくぬくしていられる。もらいもののワインをほぼ一人で開けてしまった。山梨産の白ワインなのだけど、舌触りがばしゃばしゃで味が薄い。こりゃダメだと思ったが、味が薄いぶん飽きが来なくて、本を読みながら飲んでいたら空にしてしまった。

昨日は国家の品格を読んだわけだが、今日は「若き数学者のアメリカ」を読んでしまった。これで藤原正彦さんの本は4冊目ということになる。別にファンというわけではないつもりだったが、やはりファンになったかも知れない。藤原さんがアメリカに2年間留学していたときのエッセイである。出版された年代をみると初版は昭和52年でオレの生まれる5年前だった。これは文庫だからもともとの出版はもっと前だろう。

格別薄い本というわけではないが、読みやすくて面白く、つい一気に読んでしまった。さして時間もかからなかった。読みながら「これは映画にするにはちょうどいい」と思った。この人の文章には正統的な日本の文体が残っている、と思った。どんな出来事に接し、それに対してどう反応し、そしてそれを日本語でどう表現するか。それを今、文体と呼んでいるんだけど、いわゆる日本の古典といわれる様な作品を読んだときに感じる”匂い”と同質のものを感じた。きっと藤原さんはきちんとした「日本式の」教育・躾けをうけ、日本の作品を文学を良く読んだのだなと思う。

読みやすかったのは藤原さんがこれを書いた頃の年齢と今の自分の年齢が近いからだろうと思う。感受性や直面する悩みなどに対する反応が似ているのだと思う。同じく海外に留学した時のエッセイ「遙かなるケンブリッジ」よりはるかに読みやすかったのは、オレが未熟なせいなのかも知れない。

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Author: 野澤真一 / Nozawa Shinichi
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