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2nd album
BANG!
1992.1.22
1. RAIN DOG
2. 冬のセーター
3. SOON CRAZY
4. ヘッドライトのわくのとれかたがいかしてる車
5. 絶望という名の地下鉄
6. とけちまいたいのさ
7. ★★★★★★★
8. クリスマスと黒いブーツ
9. BANG!
10.ディズニーランドへ
11. 二人の旅
12. 小麦色の斜面


私的感想:
前期ブランキーの最高傑作!
全部のアルバムを考えてみても間違いなく5本の指には入る。
3本の指に入っちゃう人も多いのでは。
ファーストアルバムである前作のうっぷんを晴らすかのような素晴らしい出来だとおもう。


1曲目『RAIN DOG』
ギターの激しいアーミングから始まる。
その音を聞いただけでこれは何かあるなと思わずにはいられなくなる。

2曲目『冬のセーター』
「今年の冬は とても寒くて長いから おばあさんが編んでくれた セーターを着なくちゃ」
この歌詞はいったい何をいいたいんだろう・・・

5曲目『絶望という名の地下鉄』
絶望という名の地下鉄といわれてどんな地下鉄だろうとふと思った。
なんとなくわかるような気がするが、はっきりとどういうことなのかわからない。
「地下街の片隅にたむろしてるのは ローラーを履いた新しいタイプの不良グループ 後ろからハンドバッグをひったくる 近づく時の音を消す為に奴らは高級な油を使う」
今じゃ信じられないけどそういう不良グループっていたんです。
ジャニーズ系アイドル・光源氏を思い出しましょう。
1980年代はそういう時代だったんです。

7曲目『★★★★★★★』
さて問題。この曲のタイトルはなんと読むでしょう?

・・・・・・・・・答え、“人殺しの気持ち”
人殺しの気持ちなんてちょっと口じゃ言えないから★マークで隠したんだと思われる。

8曲目『クリスマスと黒いブーツ』
「太陽とか 冒険とか クリスマスとか 黒いブーツが 子供の時から ただ単純に 好きなだけさ」
純粋すぎ。
心が透き通ってる。
「僕は変わってなんかいない 君が変わっただけさ」

10曲目『ディズニーランドへ』
「そして 僕は冷たい人間の仲間入りさ」
クリスマスと黒いブーツで自分の純粋性を肯定していたのに、ここでは否定している。
自分は汚れていると感じているということか。
以降その感覚は強くなってゆくようでこれ以後のアルバムを聞いてゆくとベンジーの葛藤の様子がうかがいしれる。

12曲目『小麦色の斜面』
「想像力のカプセルを一つ飲み込んで」
想像力のカプセル?!いったいそれってどんなカプセルなんだろらう・・・
「Hey you 街を行くお前 靴のかかとが取れかかってるぜ だから 今すぐ 俺の恋人になってくれないか」
おかしい。
靴のかかとが取れかかってる→恋人になる
この論理構造はあきらかにおかしい。
もしかしてあの“想像力のカプセル”とやらでイカレテしまったとか?
だとしたらそのカプセルって麻薬?
はうう!
でもベンジーが論理構造がおかしなことをいうのはいつものことだしな。
ああ、謎な詩人ベンジー。
「破滅型ロックンローラーが」
ってどんなロックンローラーですか。
他にも飛行型とか再生型とか上昇方とか量産型とかのロックンローラーがいるんでせうか?
いかす!
「ギターを抱きかかえて ステージにあらわれた 何とも言えないしぐさで チューニングを始めて 歌い出すまで30分も待たされたんだ だけど奴の音はいかしてたんだ まるで色のない その空間の中で その音は赤く浮かんでいたんだ ちょうどこんな感じに」
どんな感じ?と思いながら聞いてると、しっかり聞こえてきます。
“ああこんな感じね”とつぶやいて、にやりとしたくなる音です。
自分の耳で確かめてみてください。



このアルバムの曲はどれも感想が書きにくい。
なぜならいいよねしか言いようがないから。
どういいのか、何がいいのかがじゃなくていいのだ。
歌を聴いて、感じたことがすべてでそれは聴かないとわからないし説明しようとすると野暮になる。
ただ歌詞を列挙して、いいよねとしか言いようがない曲ばかり。
そうすると歌詞を全部書かなきゃならなくなりそうだからやめた。

ただし、歌詞だけがいいわけでは全然ない。